木曜日は福引ラッシュの日でもあった。
バージョンアップ後のグラコスのコイン目当てに、
福引券を貯める人が続出したからだ。
初日は当選確率が絞られているなんていう噂もあるが、
事実そうかはわからないし、
初日のコンシェルジュ前の人だかりをみれば、
あんまり気にしている人も居なさそうだ。
仕方なしって思ってる人ももしかしたらいるのかもだけど。
しかしこの福引、受付が一人しか居ない。
仮にリアリティ重視で福引は一人ずつ、
なんてことになってたら大変な騒動になっていただろう。
…いやまあ一人ずつ並ぶんだろうけど。その、日本人的には。
そうなると福引券連投も難しそうだ。
1枚…は流石に厳しいので数回引くたびに列の後ろに回ったりするんじゃないか?
連投なー…ゲーセンでも後ろに人付いてる時連コインとか嫌われるよねー…。
さっさと譲れとかそーゆー無言の威圧っていうか。
私も格ゲーをやってたときの話なんだけど、
横でお子ちゃまがなんかガン見してんのよね。
いや連コインとかしてなかったんだけどさ。なんか見てんのよね。
しかも途中で持ってる傘地面にトントン突いて急かしてるように見えるのよね。
そんな事しても私に精神的動揺による操作ミスなんてありえないんだからね!
貴様はおとなしく私がエンディングを拝むまでそこでじっと観戦しているがいい!
3分後交代した。
話が逸れたが、私も夜になってログイン出来るようになり、
貯まった福引券を消化しようとしていた。
ふ…長い戦いがはじまりそうだぜ。
「ジー」
あ?
これから始まる神聖な福引の邪魔を…
「僧正、グラコス行きたいんですけど」
めぐりんさんだった。
『グラコスって…引いたのかよ』
「コクリ」
引きの強さは健在ってワケか、本当強いな。
『あ、あの…いま私入ったばっかりなんだけど』
「早くやりたいんです」
う…。
『せ、せめてスペシャル1枚出るまで待ってもらっていいか?一応12人調整してるんで…』
了承された。
一応今回もスペシャルのお返しということで、
手紙で名前見る人から12人を選択した。
もちろん返しきれない人もいるのだが、
組んでしまってから12人以外の人に福引引くんで待って、とは言いづらい。
心境的なモンもあるが…。
あ、370枚あるけどな!というの忘れてた。まあいいや。
…
20枚ぐらいでグラコスが出た。
なにこれ。
さっさと行けと?
(※この後3等以上は一回だけだったと一応弁明しておく)
『というわけでグラコロ行くぞてめーら』
私はさっさと
めぐりんさん(賢)
ネビュラスさん(パラ)
コッコさん(魔)
をお誘いして出発することにした。
今回は情報を集めてないので完全に初見である。
コッコさん曰く「敵を呼ぶらしい」ということだが…。
パーティ内容的には割とガチだ。
パラで押せるかもわからないのだが、
キャンセルが役立つのでは?というところだ。
魔、賢はいうまでもなく範囲・単独アタッカーだ。
遠距離攻撃が出来るというのは後衛アタッカーの大きな強みだろう。
うたれづよさはなく、詠唱に時間もかかるが、
壁が出来るパーティなら極めて強い職業だと思っている。
賢者はサブヒーラー・遠距離アタッカーを同時にこなせるので
言われるほど弱いとは思わないのだが…
僧侶的にはマジ組み込みやすくて助かるのだ。
強化を消せるのも強みだしね。
賢者が強いフレのせいでそう感じるだけか?
迷宮に入りグラコス投入。そしてご対面。
…なにこいつ。
なんかプカプカ浮いてんですけど。
なんつーか自由ですね。
後編へ続く。