シーンの冒険日誌

※このお話はフィクションです。


今日からフレに勧められて超有名な酒場にサポートとして入ることになった。
何か黒であることで有名だとか言うらしいのだが、黒とはいったいなんなのだ。私にやっていけるだろうか。


「新人さん？職業は僧侶か。じゃあこれ読んで待機してて」


なんか適当くさい対応されたんだが…とりあえず読んでみるか。


【ブラック酒場対応マニュアル・僧侶編】


・僧侶は人命第一です。味方のみならず、自分の命をも守ってこその僧侶です。堅実な行動を心がけましょう。

(￣ー￣)まあ、僧侶なら普通だな。


・装備はスティック・盾が必須です。攻撃には基本的に参加しません。

(￣ー￣)うーん…ここお固いところなんだなあ。何装備したって問題はないだろ。借りる奴が決めることだし。まあ、雇用頻度が違ってくるからやむなしか。槍使いたかったなー。
 

・ホーリーライトは禁止します。

（♯・∀・）あぁん！？てめえ喧嘩売ってんのかゴルァ！ちっ…しょうがねえな…。


・でもティンクルバトンは許可します。

（♯・∀・）やなこった。


・状況に応じて柔軟かつ臨機応変に対応してください。

( ´ ▽ ` )なにいってんだこいつ。作戦指示変えて対応してくださいよ。


・具体的には以下のように行動して下さい。

(￣ー￣)いや型あるなら最初から言えよ。


・MPが切れたら聖水を使って下さい。

Σ（ﾟдﾟlll）早速サポに出来ないこと要求してんじゃねーよ！？柔軟ってレベルじゃねーぞ！


・上記が出来ない頭の固い方はMPが切れそうになったら「聖水」と喋るか物欲しそうな顔をして下さい。

Σ（ﾟдﾟlll）そのどっちも無理だっつーの！大人しく魔戦誘うか聖水使ってもらえよ！頭壊れてんだろ！


・これで負けたら貴様は無能だ。

Σ（ﾟдﾟlll）何も具体的な事書かないまま負けたら無能呼ばわりかよ！


・雇用された際は「サポの性能で勝てた」「鉄板だから勝てた」と思わせることなく、あくまで「雇用主がメイン。雇用主の功績により勝てた」と意識させるように戦って下さい。

(￣ー￣)まあ…うん、苦しいけど言いたい事は分かる。でも構成を吟味する時点でよくやってると思うよ。


・足手まといだったらとりあえず倒す直前まで放置して復活させ、トドメを刺させれば手柄になるので問題ありません。多分放置させてる事も忘れるでしょう。

Σ（ﾟдﾟlll）言った側から覆してんじゃねーよ！主どんだけ鳥頭なんだよ！大体主抜き3人サポにそんな動きできねーよ！


・半端に腕に覚えがある傲慢な雇用主に対してはのっけから範囲攻撃に突撃するなどして意図的に難易度を上げましょう。「タイムラグ」とか言っておけば全て説明できます。

Σ（ﾟдﾟlll）出来るわけねーだろ！無能サポ呼ばわりされんぞ！


・当酒場は一律48時間待機体制です。休みはありません。
・死亡手当はありません。
・稼いだゴールドの10%があなたの取り分です。
・貯蓄の50%は自発的に酒場用装備に回しましょう。月一でチェックします。
・酒場コメントは倍ぐらい盛って媚びましょう。

…


まだ何かいろいろ書いてあったが、その日すぐ私はサポート業を止めた。
は？三年は辞めるな？無理。



『おい、あの酒場とんでもない酒場だったぞ。なんだよあのマニュアル』
「え？そんな大したこと書いてないだろ」
『見せてみろ』




・両手剣持ってすてみ無双だけして下さい。



(　ﾟдﾟ)



ぐしゃ



完

※バトマスディス記事ではありません。確かにサポならそういう運用は結構あるけど！