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風乗りの盟友

ソラノネ

[ソラノネ]

キャラID
: FA074-812
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 120

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ソラノネの冒険日誌

2020-03-20 21:44:05.0 テーマ:その他

恋の魔法、愛の魔女(前編)

※この日誌は、蒼天のソウラの二次創作です。



それは、ある日の昼下がり。いつものように師匠の魔法の講義を受けていた最中だった。

「え、魔法の本場ってオーグリード大陸だったんですか?」
「もっと言うと、ランガーオ山地が本場だな。ま、リンドウが知らんのも無理はないさ。」

魔法使いではなく、魔術師へ。
職業の一環として魔法を扱う"魔法使い"と、一人の人間として魔法のみを専門とし研究に携わる"魔術師"とでは、魔法への知識量や詳細に雲泥の差がある。その差や在り方は人それぞれであり、熱意や知力のマウンティングはさして意味がない。どんな分野でも一番大事なのは、学習する姿勢だ。自分を賢いと思う人間よりも、学ぼうとする人間の方が成長できるのだから。そういう意味では、どんなに見習いでも学習意欲に溢れているリンドウは、実に教える側として好ましい人材だった。

「中世はグランゼドーラが本場だったが、近世じゃオーグリードが本場だ。一時期は100人を超える魔女がいた事もある。」

知らなかった知識が情報量の波となって脳を襲ってくることは、これまで何度も経験していた。その度に頭がパニックを起こして書き留めるのもままならなくなっていたが、今回はすぐさまリンドウの脳内には全うな疑問を浮かべる事ができた。

「え?いやいやいや、ちょっとタンマ。マスター、前に魔女って世界に10人くらいしかいないって言ってなかった?」

ぴしっと真っ直ぐに美しく伸びる挙手に、彼女はすかさず答えてみせる。と同時に「丁度いい」と、今回の議題も決めてしまった。

「今は、な。150年くらい前までは、オーグリードには今じゃあ考えられないくらいの魔女がいた。だが、今はほぼゼロだ。」
「…なぜゆえに。」

現代に於いて、魔女になるという選択は並大抵の覚悟ではなれない。才能の有無に左右されないゆえに誰でもなるだけなら簡単だが、あまりにもリスクに見合う能力が得られるとは言えないからだ。ゆえに、魔女と言う生き物の最も恐ろしい点は、そんなリスクを承知でそれでも魔女になり成し遂げたいことがあるという信念…そう以前に語られていた。

「リンドウ。魔女の発生条件は?」
「そりゃあアレですよ。1に、身体の常態的な不調。2に、自分の身体を流れる魔力回路の熟知。」
「だろ。」

すらすらと答える様を見て勉強熱心振りを関心したのか、口元が緩んだ。ティーカップをくいと揺らして、マスターは講義に入る。
なぜそれほどまで、オーグリードの端っこで魔女が栄えていたのか。

「『赫焉魔瘴熱虫症』って言ってね。オーグリード大陸の中でも特に、現在の獅子門周辺に集中して発生してた寄生虫被害があってね。今は撲滅されたがね…。」

赫焉魔瘴熱虫症(かくえんましょうねっちゅうしょう)。
別名、落尾炎。

長期間、じわじわと腹部をやられて最後は尻尾が腐り落ちて死ぬ。
生活用水から皮膚感染する寄生虫症であり、グレン城周辺などで症例が見られた。アストルティアの風土病の歴史の中でも、トップクラスに危険な代物だった。
中でも最も危険な地域とされたのが、ランガーオ山地である。
当時は「嫁が獅子門を上るなら棺桶を背負って行け」と言われるほどの罹患率と致死率をもった恐ろしい病気であった。
今でこそ原因もはっきりしており撲滅に成功しているが、相当に長い期間、それも書物から推察するに500年以上前、レイダメデスの影響により発生し、オーガの人々を苦しめた病である。
ちなみに、グレン城のバグド王より収束宣言が出されたのはおよそ25年前であり、割と最近であった。
(余談だが、この病はフィクションであるものの、モデルとした日本住血吸虫症は実在した病であり、現実でも山梨の甲府の人々を長きに渡って苦しめた恐ろしい病気である。その地方病との闘いの歴史はWikipedia文学と呼ばれるほどの壮絶なものであったので、気になる人は是非調べてみて欲しい。)

「なるほど。そのせいで第一条件を満たす人間は、いやでも多かったってわけか。」

猛威を振るった風土病の流行で、必然的に"身体の常態的な不調"を持ったオーガが増加し、それらが魔女候補として数多く上がる事になったのだ。だが、そうなると今度は別の疑問が出てくる。

「けど、第二条件はそんな簡単じゃないだろう。私達だってその第二条件を満たすために、必死こいて勉強してんだから。」

魔女になってからの寿命はおおよそ十年と言われるが、これは平均では無く計算上である。魔女が魔力を得るために魔瘴を摂取し続け、そのまま魔瘴以外の魔力を得る手段を見つけられず、魔瘴によって命を落とすか魔物になる事は"魔瘴落ち"と呼ばれ、それすら十年という時間を長く生きる事のできた魔女という扱いなのだ。その過程で、戦いによって命を落とす魔女もまた多い。
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