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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 133

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アスカの冒険日誌

2019-11-09 09:13:05.0 テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第21回〜いつか取り戻すその日まで〜」

「頭領さん。心配しなくても大丈夫ですよ。」
マイカが歩み寄ってきた。

ライオウは拳を一旦納める。
「大丈夫というのは、どういう事だ?」
「これです」
と、マイカは自分の右耳につけてあるものを触る。
「イアリング?それはなんだ?」
「私がつけているこれは、リルカお姉ちゃん達とおそろい
なんですよ。」

「こら、マイカ。今、そんな事をいってるば…あっ!」
リルカは話している事の意図に気づく。マイカはその表情を
見て、笑みを浮かべる。
「待て待て、姉妹の間で納得されても分かんねーぞ」
ライオウのツッコミが入ると、マイカは近くにあった
手頃な瓦礫の上に座ると

「実はこのイアリングは、私たち三姉妹の大切なもの。そして
それと同時に、互いの場所を教え合う一種の魔道具でもあるんです。」
「ヴェリナードで仕事をしているアスカは別として、あたしとマイカは
各地を転々としているから、これが無いと見つけるもの大変なんだ」
リルカが話していると、ライオウは腕組をし

「まぁ、お前たちの事情は分かったが…それと”心配しなくて大丈夫”
というのはどうつながるんだ?」

すると、今度はマイカが逆の耳を見せる。しかしその耳には、
何もついていなかった。
「マイカ…あんた。まさかイアリングを片方だけ」
「うん♪ライカちゃんの服に忍ばせたの」
「おおー!ということは…!」
ライオウの顔に元の余裕たっぷりの顔が戻ってくる。
「探せるかもしれません。イアリングは互いに近づけば、
つけている人に音で知らせてくれます。」

それを話した頃、ライオウの指示で人を集め戻ってきた
ジンライ。
「ダンナ!とりあいず、フウライを中心に数人かき集めて
きやした!」
「よし!…今こっちで、ライカを探す目処がついた!
ジンライ!もう一度悪いが、各地に情報を集めにいってくれ!」
「へい!お嬢のためなら!」
すぐにジンライは飛び出していく。

「フウライ!おまえたちは、グレンの拠点を中心に
捜索してこい!」
「分かりました!今すぐに馬を回して、行ってまいります!」
フウライは、他のメンバーを引き連れて駆け出して行く。

「ライオウさん!あたしも行くよ!」
「私も行きます!」
リルカとマイカも、ジンライたちを追って行こうとする。
「待て。お前たちは俺と一緒に動くぞ。」
とライオウが二人を静止する。

「マイカはひとまず、もう少し休んでろ。さっきも
治りきってないまんま、無理やり呪文使ったろ?」
「うぅ…」
マイカはちょっとほっぺを膨らませて、怒ったような顔する。
「そんな顔すんな、ちょっとこの辺りをリルカと馬を使って
探すだけだ。終わったら、すぐに帰ってくるさ」
と、マイカの頭をワシャワシャと撫でる。それをしていると

「ライオウさんー!馬、連れてきたよ!早く来てー!」
リルカが一頭の馬に跨り、後ろからもう一頭の馬を引き連れてくる。
「おう!今、行く!」

こうしてエゴート団と雷神会の戦いは幕を閉じた。が、これは
のちに起こる「蒼天の物語の運命」に導かれし冒険者たちを
襲う災いの「たったの一節」に過ぎなかった。



一方、その頃。ここはバドリー岩石地帯。

そこには、黒衣の鎧に身を包んだ少女。そして二人の妖精が
応援するようにわいわいと声を上げていた。

その少女の周りには、赤い体に刺々しい緑の甲羅を背負った
トリカラトプスが数匹周りを囲んでいた。

続く
(ここでライオウさんと雷神会の物語はひとまずおしまいです)
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