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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 133

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アスカの冒険日誌

2020-01-19 18:29:30.0 テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第49回~霧散する希望~」

これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これは本当に最悪の事態だ・・・!」
リンドウの曇った表情と言葉を表すように、目に見えていた
ヴェリナード城下町。その前に自分たちを追いかけている紫の煙と
同じものがかかった。

「おい…マジか…!道が無くなったぞ!」 
マージンが叫ぶ。

その言葉を皮切りに冒険者たちから不安の声が上がり始める。

「落ち着けやぁ!今は、馬を走らせ続ける事だけに集中しろ!」
ライオウの大声で言葉は止む。

「だが、実際問題どこへ逃げるか」
「町がダメだとしたら・・・海に逃げますか?」
ロスウィードとアスカが話し合ってる中、周りもなんとか
しようと話し合う。

そんな中、近くで悲鳴が上がる。
「なんだ!?」
ロスウィードが振り返ると、逃げている馬車に紫の煙が
覆いかぶさり、飲み込んでいく光景が広がる。

「く!…さらに勢い増したか!」
リンドウは襲いくる煙をかわす。
「お前達ぃーー!くそーー!」
ライオウは叫びながらも馬を走らせ続ける。
ついに煙が距離を詰め、逃げ続ける冒険者達に牙を剥き始めていく。

そして城下町側の方面から、ケラコーナで追いかけてきた
魔物たちと同様に紫目の魔物達が湧いてくる。
「今の我々に戦う余力はない!逃げるぞ!」
とリンドウは叫ぶが

「俺に”逃げる”という言葉はねぇー!!」
ライオウは両手剣を抜き、魔物に向かっていく

「俺も行きやすぜ!ダンナぁー!」
「来るなぁー!ジンライ!…お前はライカを守れ!ここは俺が引き受ける!!」
そう言って、ライオウは戦闘を開始していく。

「ムチャだ…!あの数!」
「だが、敵集団の注目は頭領殿に向かった!今なら作戦が立て…」
「総司令!左方面!」

ロスウィードが言おうとした瞬間、アスカの叫びに遮られる。
言われた茂みからキラーファングが何匹も飛び出し襲ってくる。

不意の攻撃に馬車が倒れ、乗っていた冒険者の一部が外に投げ出される。
「いたたっ…」
ライティアが痛がっていると、1匹のキラーファングが飛びかかる
「…と痛がってるフリして、スキやりッ!」
相手の腹を狙うように、蹴り上げて前と転ばせる。

「デブニちゃん…勝負の決着、絶対に付けるからね!」
呼吸を整え、戦いに望む。がその直ぐそこには煙が迫る。

「馬車を立て直せるか!?」
ジンライが馬で駆けよる。
「ダメだ!…今の転倒で車輪が壊れちまった!」
「ジンライ!お前はライカ嬢を馬に乗せて、逃げろ!」
フウライはライカを抱え、ジンライに渡す。

「フウライ…!お前はどうするんだ!?」
「決まってるさ、ここで獣共を食い止める!」
双剣を抜き、勇ましく戦いを挑んでいった。

もう既に瓦解状態。異常な状況に冒険者達は今まで培った
経験からか、無意識か戦い挑んで行くものが多かった。

そして迫りくる煙に魔物とともに飲まれていってしまう。



「うぉーい!コイツはどうなってるんだ!?」
「今は考える前に逃げるんだよ!」
馬車から投げ出されていたロマンとあおいは周りの敵をなぎ倒しつつ、
煙から逃げるように山に向かって移動する。



一方で、珍しく狼狽えた様子を見せるのはリンドウ。
「クッ…完全に散り散りになってしまったなウサ子にねるを見失ってしまった…!」
「冷静に…貴女の優秀な教え子ですから大丈夫ですよ、リンドウ師」
彼女とブラオバウムも、敵を呪文やマテリアルでいなしつつ、移動を続ける。



味方を見失ってしまったにも関わらず、落ち着いた様子の者たちもいた。
「アスカ君。今日のご飯は何がいい?」
と、言いながらロスウィードは剣を華麗に振り
魔物たちを斬り倒していく。
「総司令、こーいう時の冗談は笑えませんよ?」
アスカも敵の攻撃を盾で受け止めつつ、的確に攻撃を
さしこんでいく。

「冗談じゃないさ、こんな時だからこそ聞くだよ」
「では…」

二匹のキラーファングが同時に二人に飛びかかる
が、二人の剣が綺麗に相手の急所を捉え、そのまま声もなく
転がっていく。

「クレアさんの料理と高級プリンをご所望します」



逃げ続けた果てにロマン・あおい、リンドウ・ブラオバウムは
ロスウィード・アスカの元にたどり着く。

「総司令殿!」
「無事なのは、リンドウ殿たちだけかっ!」

リンドウは不意に見上げる。二人の戦っていたすぐ
背後は、とても登れそうにない巨大な岩の壁がそびえ立っていた。
そして逃げてきた四人の背後には、大量の魔物たちと
紫の煙も迫っていた。

続く
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