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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2020-04-12 11:04:58.0 テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第76回~休息~」※久しぶりの投稿デスw

これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ブラオバウムに勧められて、いつ戻ったか
わからないくらい久しぶりに自室に戻ったリンドウ。

自分が顧問魔法使いに招き入れてもらえた時に、
あつらえて貰った部屋とそこに置かれたベットがあった。

そのまま倒れ込むようにベットに横たわると
不思議とすぅー目が閉じられ、すぐに意識が
遠くなっていった。




ーー
ーーー

どこか見知った町。白い石造り、円形の家々、見渡せば
全体がまるでひとつの芸術品のような場所。そこかしこには
水路があり、中を流れるきれいで澄んだ水。

流れる水は時に川のように静かに流れ、時に滝のように
激しく打ちつけるものもあった。それらは一様に、
荒んだ心を落ち着かせるであろう。

休まず活動していたリンドウはたゆたい、おそらく
ここは眠った時にみれる夢の中と考え、ほんの一時ではあるが
夢を楽しむ事にした。

愛用の帽子とほうきを近くに置いて、水場に流れる水に手を差し入れ、
伝わってくる水の冷たさを肌で感じながら、ひとり静かに佇んでいると
彼女の耳に

「…ど……く…の…?ま………ウ……み……ん」

「……る…せん………じょ……いて……て」

「なんだ?」

聞き慣れた二人の声が聞こえ、反射的に後ろを向いた
しかしそこにはなにもなかった。ただの聞き間違えかと
思い、また水の音を楽しもうとした時

「…の……、……っと……口……るよ!」

「……っと…ま………さ…」

「ウサ子?ねる?」

また聞こえてきた。やはり、間違えではない
自分が聞き間違う訳がないのだ。最愛の弟子たちである
彼女たちが今、近くにいる。

リンドウは居ても立っても居られなくなり、
近くに置いていた帽子と手に取り、ほうきに飛び乗って
声が聞こえた方へと向かっていった。

言葉も聞き取れないほどに、かすかになりつつある
声を頼りに飛んでいると、リンドウの目に路地裏へと
駆け抜けて行く二人の姿があった。

「見つけたぞ!」

ほうきの速度を早め、路地裏へつながる通路に降り
追いかけようと差し掛かる。そこは建物がせり立ち、
日もはいってこないほど狭いにも関わらず、
妙に明るかった。

(なんだ…ここは…)

異様な気配を感じ、リンドウが入るのをためらう中、
二人は脇目も振らずに駆け抜けていく。

(クッ…迷ってる場合じゃない!二人を捕まえなくては!)

意を決して入る。しかし彼女の決心は、容易く打ち砕かれる。
突然視界が暗くなり始め、意識が徐々に遠くなり始める。

(うぅ…急に……。だが…二人が…いって…しまう!)

意志を強く保とうとするが、大きな何かの手より
徐々に眠気が強くなっていく。ほうきを取り落し、
立っているのもままならなくなり、体が路地の壁に
もたれかかる。

彼女の目には、どんどん遠くなっていく
愛弟子の二人の姿が映り続けていた。

(…行くな…ふた…り…とも)

手を伸ばす。だが届かない。そのまま
ズリズリと体は落ちていき、瞼も重くなり

リンドウは眠りについた。


ーーー
ーー





「ウサ子!ねる!……待て!」

叫びながら、ベットから跳ね起きた。周りを見渡すと
そこは自室だった。そして、体の状況に気づく。
服が濡れており、汗をかいていたようだった。

普段、寝てもそんな事の無い自分がこんなに汗を
かくなんて思わなかったが、先ほどまで見ていた夢
そこに関連性があるとすぐに分かった。

濡れてしまった服を別のものへ着替える

(あの場所…確か、城下町の外周に似た場所があったな…
行ってみるか…)

リンドウは、部屋を出て研究室に寄る。そこには
彼女の代わりと、調査班やロスウィード達が集めた情報を
まとめていた小さなメガネをかけたブラオバウムがおり

「ん?リンドウ師、どこへいかれるのですか?」

「ちょっと出かけて来る。バウム、留守を頼む。」

「えっ!?……ちょっ、突然そんな」

びっくりして引き留めようとするが、耳を貸さずに
ほうきを手に取って飛び乗り、外へと出かけていった。
ブラオバウムは、ぽかーんとした表情のまま

(…あー、ほんのちょっと前に部屋に
行ったばかりなのに…)

近くにあった柱時計を見て、ため息をついた。



ほうきに乗ったまま、城を飛び出したリンドウは
風を切るような速度で城下町の外周を飛び回ると

「ん?あそこか」

区切られた町のある区画に降りる。そこは
彼女が夢で見た路地裏にそっくりだった。

続く
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