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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2020-08-03 08:44:47.0 2020-08-03 08:45:24.0テーマ:その他

あなたについていくと決めた日 その5

蒼天のソウラの共同二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が
苦手な方は注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

村の中には点々と篝火が灯されているものの、目に付く民家は
どれも頑丈そうな木戸を閉ざしてしまっている。

「他の住人からは、明日改めて話を聞くしかなさそうですね…」

「こんな状況だ。どの家も用心しているのだろう」

時間としては宵の口ではあるが、村の中を行き交う人影は無く、
聞こえて来るのは風と潮騒。そして虫の声くらいだ。

「ここで突っ立っていても仕方ない。行くぞ」

そう言ってアスカの返答も待たず、ロスウィードはさっさと歩き出してしまう。

「あ、ちょっと! 私、荷物重くて遅いんですから、置いてかないで下さい!」

ここに来て初めて、彼女は自身の装備の重さと荷物の多さを、
少しだけ後悔した。

「“さざ波亭”…で、合ってるのか?」

篝火に照らされた屋号をまじまじと見つめ、次いでアスカの顔を見る。

「合ってますよ。…と言うか大尉。そんなに汚い字でもありませんし、
普通に読めませんか?」

二人が足を運んだのは、村長が手配してくれたという、
村に一軒しかない小さな宿屋。

幸い、他の民家のように入り口が閉ざされているということもなく、
燃え盛る篝火に集まった蛾や羽虫を払いながら扉を開けて建物の中へ。

「いらっしゃい! 遠路遥々ヴェリナードから来たって軍人さんだね? 
村長から話は聞いてるよ!」

入るなり出迎えてくれたのは、いかにも女将と言った感じのウェディの女。

背負った大荷物が宿の入り口でつっかえてしまっているアスカを尻目に、
ロスウィードが手早く宿帳に記入する。

「滞在中はここを自分の家だと思って、好きに使っておくれ。
そうそう、代金は村長からちゃぁんと貰ってるからね、心配しなくていいよ?」

「それは助かる。あまり長居はしないつもりだが… 
女将さん、少しの間世話になるよ」

日焼けした顔で豪快に笑う女将にロスウィードが会釈したところで、
ようやく入り口を通ることが出来たアスカも、慌てて横に並ぶと頭を下げる。

「そっちのお嬢さんは大荷物だね。ほら、まずは部屋に案内するから、
二人ともついておいで」

そう言われて、後をついて歩くこと十数歩。建物内の最初の角を
曲がってすぐの扉を、女将が静かに開けた。

「悪いんだけど、何分小さな村でね。普段は旅人も少ないのさ」

その言葉の意味するところを、部屋を覗き込んだアスカが真っ先に理解する。

小さな部屋には、部屋を左右に仕切る衝立が一枚。その両側には
簡素なベッドと小さな机が一つずつ。

「夕食の準備が出来たら呼んでやるから、荷物置いたら少しゆっくり
しとくといいさ。もし身体洗いたいなら… 裏手に井戸があるから、
そこの水を使っておくれ」

そう言い残すと、女将は厨房へと消えてしまった。

「…わ」

「わ?」

「…わ、わ、私は男の方と一緒の部屋になんて泊まりませんからね!?」

顔を真っ赤に染め、大荷物を背負ったままくるりと踵を返して
部屋を出ようとしたところで…

「きゃんっ!?」

アスカは盛大に尻もちをついた。

どうやら、ロスウィードの手が彼女の荷物を思い切り引っ張ったらしい。

「落ち着け」

「嫌です! 野宿します!」

「この状況で野宿なんて、君はバカか?」

「んなっ…!?」

尻もちをついたままで足をバタバタと動かし、這ってでも部屋の外へ
出ようとするアスカだったが、その一言で動きを止める。

「そ、外が危険なことくらい理解してますよ! でも、でも! 
大尉は、少しくらい女の子の気持ち、考えてくれても
いいんじゃないですか!?」

目の前にいるのが上官と言うことも忘れ、立ち上がると
涙目になりながらも食って掛かる。

溜息が聞こえた。そして。

「…彼女らと同じ“バンデヒルフェ”の名を持つ者と聞いて、多少は
期待していたのだが。どうやら大した名ではなさそうだな?」

早々にベッドへと腰掛けたロスウィードの口から出た言葉。
それを聞いたアスカの手が、反射的に振り上げられ…

――頬を打つ乾いた音。

その音で我に返り、自身がしてしまったことを酷く後悔する。
だが、それでも。

「わ、私のことは… 悪く言われるのは、仕方ない…って、思ってます。
で、でも…リルカお姉ちゃんとマイカのことまで、一括りに悪く言わないで
下さい…!」

涙目になって言い終えたから、それまで血が登っていた頭が
急速に冷えてゆくのを感じる。

続く
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