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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2020-08-12 15:42:06.0 テーマ:その他

とある太陰の外伝「時を超えて”父と母と”」その3

これは蒼天のソウラの二次創作になります。執筆者の独自解釈
などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ゴオウの手でひとまずシュナを連れ出された後

場所を移し、ライセンとセリカは
マリクが時々手伝いに出向いている畑が見える丘で
座り、休んでいた。

「落ち着いたか?セリカ」

「はい…ライセン様。突然取り乱してしまい、
申し訳ありません」

まだ残る涙を拭い、いつもの表情を見せた。
二人で近くで農作業する者たちを眺めながら

「しかし突然、なぜ泣いたのだ?」

ライセンは問う。それにセリカは空を見上げ
ながら

「…あの子を見た時…。よく分からないのですが
突然、私の頭の中に自身の行く末…子どもたちがどうなるのか…
全てが見えたんです。アレは一体…」

いつもの彼女からは想像もつかない震えた声で話していた。
それにライセンは顔を別の方に向け何も言わなかった。

無言の空気の中、それを察してか

「ライセン様…隠さなくても良いです。知ってるんですよね?
私がどうなるか…」

その言葉を聞き、ライセンはセリカの顔を見ると目には
全てを受け入れようとする強い意志を感じた。

意を決し、ライセンは離宮が沈む前の事、
セリカ自身とその子ども達がどうなったかを全て話した。

「………そういう事でしたか…。私が見た光景は…」

「そうだ、お前は…私やゴオウの前で確かに眠った…。
今でもその事は片時も忘れた事は無い。そのお前の思いを汲み
シュナを若様と共に一生懸命育てたのだ。」

セリカは立ち上がり、少し前へと歩き
「ライセン様、シュナを私の”息子”を育てていただき
ありがとうございます」

「うむ、今がどういう状況か…若様やイシュラース殿下
をお呼びし、これから協議するが、セリカ…お前は母親として、
シュナに会いに行くとよかろう。」

「そう…ですね… 」




城壁の通路。城の全体像を見る事が出来る場所。
そこにゴオウとシュナが居た。

「んで、ライセンに頼まれた調査はどうだった?」

「はい…離宮自体にそれほど変わりはありませんでした。
むしろ大地が潤っているようにも見えます。しかし
魔博士たちの使っていた施設や……姫様がいるあの場所も
どこにも見当たりませんでした。」

「はぁ?どういう事だぁ?じゃあ、ヤツらもいねぇのか?」

「フォルカやワーシュ、他の兵士らにも依頼し
捜索にあたったんですが、どこにもいませんでした」

離宮の大部分は変わらず、的確に自分たちが今まで活動
してきた時代にあったものがなくなっているという事がわかった

「魔博士たちが使ってる施設がなくて、姫様も居ない。
ますます…今の状況がわかんねぇなぁ…」

ゴオウはさすがに自分でも想像の付かない事に
頭を掻いていた。

「ゴオウ、報告から何か分かったか?」

そこへライセンとセリカがやってきた。
「おう。どうもややこしい事に巻き込まれたようなのは
分かるが…」

「ふむ…シュナ、こちらにも同じ話を聞かせてくれ」

と、ゴオウに話した事をそのまま伝えた。そして
城を見て、さらにその上空を見上げるとそこには、離宮が
海底に沈んでいた時に展開されていた防壁が残っている事が
確認出来る。

「なるほど…ここは我らが今生きている世界ではなく
それに類似する世界と言ったところか…」

「どういう事だ?」

「あくまでこれはそう考えられるだけだ。若様や陛下とも
今の情報を共有し、意見を交換したほうが良いかもしれぬ」

ライセンとゴオウが城に向かって、歩いていく。
シュナがそれを追おうとした時、

「ちょっと待って下さい」

「はい、え…さっきの方…ですよね?」

「はじめまして…になるかしら?…私は”セリカ”。
魔公王イシュラース様をお守りするために狛犬郷からやってきたんです」

「…セリカ?その名前…どこかで…昔、ライセン様やゴオウ様が…」

そう話していると、後ろから通り過ぎホークマンが
バッサバッサと飛び回りながら…

「報告!報告!」

大声で叫びながら、ライセンとゴオウの元へ行く。それを見た
セリカ・シュナも互いに頷いた後追いかけて行く。

「今度は、なにごとだ!」

「報告します!城門に再び来訪者です!」

「何?…我らを尋ねる者など」

ライセンが首をかしげる。さほど重要そうじゃない情報に見えたが
ホークマンは続けた

「それが…二人だけでして…一人は…ある御方に酷似しているのです。」

「御方?そいつは誰だ?」

続く
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