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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2020-09-05 07:20:48.0 テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第90回~病に苦しむ村~」

これは蒼天のソウラの二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

看板が示した方に向かって、ホウキで少しの間
飛んでいると、うっそうとした森の中に不自然に
拓けた場所に丸太を地面に刺して立てられただけの
簡素な柵にかこまれていたが、小さな村を二人は見つけた。

「あそこか…アイツが向かった村は…」

「降りますよ。いきなり村の中に降りるわけには
いきませんので」

村の入口から少し離れた所に足をおろした。そして
そのままゆっくりと村の中へと入っていくと、人通りが少ないが

そこには丸太と板で組み上げられ、ワラで屋根を
作っている木造の住居や施設がいくつもあった。

二人が探索で少し歩いていると

「おやおや、旅人さんかえ?わしぁ、この村の長を
務めておる者じゃ」
と、よれてはいるものの特徴的なヒレを耳や背中に持つ
ウェディの老婆が声をかけてきた。

「こんにちは、村長さん。私達、街道の看板を見て
こちらに参りました」

「おお!これは嬉しい事じゃ、ちょうどもう少し欲しいと
おもっておってのう」

嬉しいそうな顔をして、握手を求めてきて、マージンが
それに応じた。

二人は村長に連れられ、村の中を案内されていく

「ここはわしのようなウェディも含め、近くにあるという
ルシナ村っていう所と似た五種族が協力しあって住む村じゃ」

あるおおきめな家に通されると、そこで二人は
とんでもない光景を目にする。助けを求めるような
大人のうめき声、響き渡る子どもの泣き声、そんな
者たちが何十人もワラのベットの上に寝転んでいた。

「そして…今、村は滅亡の危機に瀕しておる。村の子どもや
若者を中心に”謎の病”が流行りだしたのだ」

「こりゃ…酷いな」

村長は顔を下に俯き、悲しそうな顔で

「……今まで何人もの村人が森へ薬草を採取に行き、それを
村の薬師に渡して調合してもらい試してみたが、いずれも
病に対しては効果をなしておらんのじゃ…」

そのまま家をあとにし、その後も二人は
案内されていき、村の奥の方にある
村長の家へと招かれた。

「まぁ…座りなさい」
と囲炉裏の周りに集まり、腰をおろした。

「とりあえず、村の現状はよく分かった。ところで何だが
この村へ黒い色の服装をしたエルフの男が来てなかったか?」

「おお、もしかしてあんたたち…”フツキさん”のお仲間かえ?」

「あぁ…フツキとその一緒に仕事をしてて…と…自己紹介が
まだだったな…俺は”マージン”って言うんだ」

「私は、そのお二人にお仕事を依頼した時の顔見知りで
”マイカ”です」

ハキハキと喋る二人を見て、村長もますます
嬉しい様子を見せ、一人立ち上がり

「いやはや、運命的なものを感じるのう…。ならば
そのフツキさんの”動向”も知りたいじゃろて…」

村長の話によると先にやってきていたフツキは、
この村の病が気がかりになり、最初はやってきていた。

しかし現状を見ていく内に、自身の力だけでは
村を救う事が出来ないと考えはじめ、
最終的には救援を求め、ヴェリナード王国へ
行こうとしていた。

が、村の薬師がこの村の周りに生える薬草から
病を癒やすものがあるかもしれないと聞かされ、
その薬草の種類が書かれた本を借り、それを片手に
ずっと毎日森へ出かけては薬草を抱えて、帰って来ていると言う。

「と言う訳でな、今日も薬草を探しに森へ
出かけておるはずじゃ、まぁ…すぐに見つかるじゃろ」

「近くの森だな…!村長…ありがとう!」

と村長の話を聞いたマージンはお礼を行ったのち、
すぐに立ち上がり、

「あっ…マージンさん!待って下さい!一人じゃ
危険ですよー!」

マイカも急いでホウキを片手に、追いかけた

「気ぃつけて、行っておいでー」
村長の声を背中に受けて、二人は村長の家を
後にしていった。



「これは…前に取ったもので…コイツは違うな…」
と、独り言を言い、植物をひとつひとつ
持っている本と照らし合わせ、薬草になるものを
仕分けて網目の木のカゴへ入れているフツキの姿があった。

カゴにはかなりの量の薬草が山のように入っており
それを見ると
「今日は……これで引き上げるか…」

とフツキは上を見て空を確認し、今の時間がいつなのか
把握する。カゴを背負い、立ち上がろうとした時
遠くから自分の名前を呼ぶ誰かの声が聞こえた。

「フツキさーん!どこですかー!」
「フッキー!居るなら返事をしろー!」

それはマージンとマイカの声で、
もうそう遠くない所までやってきている事が
感じ取れるくらいの大きさだった。

「おーい!俺はここだ!」

二人に聞こえるように大声で叫ぶ。

続く
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