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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2020-10-25 11:49:14.0 2020-11-01 17:31:14.0テーマ:その他

あなたについていくと決めた日 〜その6〜

蒼天のソウラの共同二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が
苦手な方は注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

例え意見や反論があったとは言え、
彼女がしたことは上官への暴力。そして口ごたえ。

軍法会議に掛けられるか、
下手をすれば今この場で処分が下されても文句は言えない。

だが、それ以上にアスカが最も恐れているのは…

「――も、申し訳ありません、大尉!
アスカ・バンデヒルフェ、どのような処罰でも受けます!ですから!
どうか、どうか姉や妹のことは……!」

狭い客室を照らすカンテラの灯りの下。上官の頬を叩いた右手を
胸の前に抱き、青褪めた表情で低頭平身し謝罪の言葉を述べる。

対して、少しだけ考える素振りを見せたロスウィードは、
彼女の行いを叱責するわけでもなく一言だけ告げた。

「ならば。先ずは君自身が冷静になり、
今後はその名に恥じぬよう振る舞いたまえ」

「………それ、だけ…ですか…?」

てっきり重い罰が言い渡されるものだとばかり思っていたアスカは、
全く予想外の反応を見せた上官に思わず聞いてしまう。

「不服そうだな。……何も厳しく罰することだけが軍の規律ではない。
大体、私は君の反応を見るために挑発したのだから、怒って当然だ」

床の上にぺたんと座った状態で、アスカが恐る恐る顔を上げた。

「もし君が何も言い返さず、私の言葉をそのまま受け入れていたのならば… 
その時は、王都に帰還するよう命じていたかもしれないがな」

そう告げたロスウィードの表情からしても、
彼が怒っているわけではないことは明らかだった。

「で、ですが… しかし、私のしたことは… その、やは――

「君、本当クソ真面目だなぁ」

一瞬何を言われたのか分からず、
アスカの口から「へ?」と間の抜けた声が漏れてしまう。

「ヴェリナードを発つ時にも言ったろ? もっと肩の力
抜いた方が良いぞって」

「そ、それとこれとは…!」

未だに納得が行かない様子のアスカに、それならば――と、
ロスウィードは処罰代わりの提案を持ち掛ける。

「“大尉”って呼ぶのをやめてくれないか? 階級や役職で
呼ばれるような、堅苦しいのは苦手なんだよ…」

実に面倒臭そうにそう告げると、短めの銀髪を
くしゃくしゃと掻き上げる。

「で、では何とお呼びすれば…」

それくらい自分で考えてくれ――…喉まで出掛かった言葉を、
彼はぐっと堪える。互いの立場を考えれば、彼女に
それを求めるのも酷だろうと判断して。

「“ロスウィード”で構わんよ」

かつて、遥か遠い場所で仲間がそうしていたように。
同じ任務を遂行するこの少女にも、自分が最も聞き慣れた響きで
呼んで貰うことにする。

「わ、判りました。そ、それが私に課せられた罰ならば… 
で、では………ろ、ロスウィード……さ…… え…?」

か細い声でアスカが上官の名を呼ぶのとほぼ同時に、
日焼けした顔が扉口から客室をぬっと覗き込んだ。

「待たせて悪かったね。さぁ、近海で獲れるこの村自慢の魚料理だ。
冷めないうちに食堂まで来とくれ!」

意を決した彼女の声は、
女将の声と上官の腹の虫に呆気なく掻き消されてしまうのだった。



翌朝。

手早く身支度を整えた二人は、宿の女将が用意したパンと茹で卵、
それに熱帯フルーツをふんだんに使ったサラダで朝食を済ませると、
村の広場で簡単な打ち合わせに入る。

「私は村の外に出て、一連の騒動に関する痕跡が無いか調べる。
君は住民から話を聞いて、少しでも情報を――」

「………」

「――聞いているのか!?」

返事も、頷くこともしないアスカを見て、ロスウィードが
声のボリュームを上げる。

「っ、は、は…ぃ…」

俯いたまま、およそ軍人とは思えないか細い声での返事。

原因は明白。十中八九、昨日の事をアスカが引き摺っているのと… 
そして、寝不足。

昨夜、結局二人はついたてで隔てられただけの同室で眠りに就いた。

だが… 色々と思うところや考えることがあったのだろう。
実はアスカは、明け方近くまで起きていてほとんど睡眠がとれていない。

「まだ気にして引き摺っているのなら、早急に気持ちを切り替えろ」

アスカにしてみれば、上官の言葉はまさに図星だった。
少し口を尖らせ、うつむき加減にようやく頷いたアスカに、
彼は更に言葉を続ける。

「姉や妹の事を想うのであれば、君も一人の軍人として行動で示したまえ」

それだけ言い残すと、ロスウィードはそのまま村の外へと姿を消してしまった。

続く
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