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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2021-01-09 14:41:19.0 2021-01-09 14:55:50.0テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第102回~絆のリングピアス~」

これは蒼天のソウラの二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

マイカの耳、いつも身につけていたイアリングから音色が鳴り響いた。
その音に気づくのと同時に、尾がマイカに突き立てられようとした時


「ウチの妹に…何をするんだぁぁぁぁぁ!!!」


崖の上の方から、大きな叫び声が響き、同時に
大きな影が急下降でやってくる。その影は、背中から
自分の身長と同じ位の長さの何かを抜くと、そのまま
突き立てられようとする尾に向かって、振り下ろされた。


その影が放つ闘気に驚いたボスエミューは尾を
すぐさま引き戻し、その場から飛び退いた。

攻撃は空を切り、マイカの前に大きな影が降り立つ。

大きな体にオレンジ色の服とバンダナに身を包み頭や肩から
特徴なツノが飛び出しているオーガの少女がおり、手には
太刀が握られていた。

「大丈夫か?マイカ!」

「リルカ…お…姉ちゃ…ん」

死の目の前にいた事、助けに来たのが姉と分かった事で
今まで我慢していた気持ちが吹き出し、
泣きそうな声で返事を返した。

「よく頑張った…待ってなさい…応急になるけど…」

と、リルカは何かを呟いた後、手から優しく光る閃光の
ようなものを放ち、マイカを優しく包んでいった。

「あり…がとう。お姉ちゃん。」

リルカがマイカを回復させていたのを、見ていた
ボスエミューは、それが気に入らなかったのか
低い鳴き声を上げた。



黒い煙の中。鳴き声が響き、手下エミューたちの
尾のトゲは、二人の首筋ギリギリで止まった。

「な…なんだ…?」

マージンは、動かずにその動向を伺う。しばらく
キョロキョロしたかと思うと、二人からいきなり離れ、
黒い煙の中を鳴き声がした方に駆け抜けて行ってしまった。

「また鳴き声が聞こえたな…マイカさんの方で何か…」

「うぐぅ……頭…に響く声が…消えた。」

フツキは頭を押さえ、起き上がりながら言う。

「大丈夫か?フッキー。あの状況で、他事に気を
取られるなんて…」

「あぁ…あのエミューに飛び付かれた時に声が頭に
響いたんだ…」



「鳴き声なんて…上げてどうするのかと
思ったら…その図体で、仲間を呼ぶの…ね?」

姉妹の前に、ボスエミューに加えて黒い煙の中から、
鳴き声に呼ばれてやってきた手下エミューたちが姿を現した。

「お姉ちゃん…!気をつけて…!その魔物たち、軍隊みたいに
動くから…!」

「軍隊?……へぇ〜じゃあ、お手並み拝見ッ!」

忠告に、どこか楽しげなリルカは太刀の柄を握り直すと、
いきなり駆け出した。

「え、ちょっと話を聞いて…!?」

驚くマイカを置き去りにする突発的な行動。同じように驚いた
素振りを見せるボスエミューも、手下に指示を飛ばし、自身は呪文を
詠唱しはじめ、周りには、いくつもの火が寄り集まり球を形作る。

「呪文も使うの…!?じゃあ、唱える前に止める!」

太刀を右手に持ち変えると刀身に稲妻が走り、バチバチと
激しく音を立て始める。左手は力強く握り、飛びついて来た
エミューの腹に向かって、思いっきり叩き込む。

それと同時に響き渡るのは、空気をたたくような強烈な打撃音。
少し前に共に戦った者に対して、一切ダメージになっていなかった一撃。

しかし、それは単に【レベルが違った】だけの事…
その拳を受けたエミューの体は【くの字】に曲がっていた。
凄まじい一撃によろよろしながら、横へそれていったのを
見送り、続けてくる後からでやってくるエミューに目を向け
さらにその背後で、呪文詠唱を続けるボスエミューを
見つけた。

「あの人”ライオウさん”らしく全部斬るッ!…吹き飛べッ!
属性剣技・雷(エレメントブレード・ライトニング)!!」

両手で太刀を持ち直し、溜め込まれた雷の魔力を
地面に叩きつける。

打ち出された雷は、地を抉りながら駆け抜け、
その轟音とともに、黒い煙もエミューとその後ろにいた
ボスエミューもまとめて全て一直線に雷槌が貫いていった。



突如、轟音と一緒に散った黒い煙。それまで中で
取り残されていたマージンとフツキは、いきなりの事に
驚いた。

「煙が…やっと散ったぞ!」

「これで周りが見えると…」

フツキは、煙が流れていった方向やボスエミューの姿などから
今の状況を把握していく。その中に、雷を纏わせた太刀を
地面から引き抜き、マイカの方に向かうリルカの姿を見つけた。

「あそこに居るのは…マイカさんと…」

「ありゃ…お姉さんの…?しかし、どうして
居場所が分かったんだ?」

意外なる助っ人の登場に状況が飲み込めない二人は
そのまま駆け足で向かっていった。

続く
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