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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2021-02-06 17:09:09.0 テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第105回~最高のパートナー③~」

これは蒼天のソウラの二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

ボスエミューは、自分で作りだした複数の氷の刃を
周りに漂わせ、舌なめずりをし発射の機会を伺っていた。

「やっぱり…”私の技”盗んでる…。じゃなきゃ…
あんな事出来ないよ…。」

「あまり時間はかけれないな…」

「そうだ…”手がつけられなくなる”!」

ボスエミューは、氷刃を4人に向かって撃ち込んだ。
鋭く刺さる刃、それをかわしリルカは

「フツキさん!マージンさん!…ヤツの注意を引いて下さい!!」

「何をするんだ!」

「動きを止めます!!」

と言い、リルカは何かを狙うように背後を取りに走る。
自分に一番ダメージを与えて来たのを理解しているボスエミューも
フツキとマージンを無視してリルカを追う。

「何を狙っている?」

「フッキー!とりあえず今は注意を引くぞ!」

マージンは腰から野球ボール大の手榴弾を2つと
筒型のスタングルネードを取り出し、手榴弾の1つをフツキに投げ渡す。
そして二人同時にピンを引き抜き、投げつける。

リルカに注意がいっていたボスエミューは、二人が投げたそれに
気づくのが遅れ、爆発を受けてしまう。

「よしゃ!フッキーいまだ!」

マージンの言葉を聞き、フツキはボスエミューの懐に飛び込み
麻酔入りの針を突き立てようとする。

しかしよろめいたボスエミューは、フツキを見つけると
足をあげ蹴り払う。

「クソ…間合いを把握されている!」

フツキは蹴りを回避する。それと同時に、ボスエミューの死角
横から太刀が真っ直ぐ投げ込まれて来た。

「そこだぁぁ!!」

リルカは拳を握り、頭を狙って攻撃しようとする。
死角から飛んできた太刀、それに驚くようにボスエミューは機敏に
動き避けた。

直接攻撃してきたリルカに対して、尻尾を力強く振るい
ムチのようにしなったその一撃はリルカの腹を捉え、
その体を木が折れる激しい破壊音とともに近くの家屋へ叩き込んだ。

「お姉ちゃん!!!」

マイカが驚く中、マージンは別の手榴弾を取り出そうと
するが、行動を見透かされているのか呪文を詠唱され、
無数の火球で邪魔をされてしまう。

「近づけない…!どうすれば…!」

フツキが言っていると、様子が変わる。
ボスエミューは自身の尻尾の方を見て、必死に動かそうとする。
しかし尻尾は意思に反して、あまり動かなかった。

「マイカぁぁぁ!!あたしに、かけれるだけ増強呪文と
重化呪文をかけろぉぉぉ!!」

大声が響く。声の方に三人が視界を向けると倒壊した家屋の中、
怯える夫婦の横でリルカはボスエミューの尻尾を抱えて
懸命に押さえたまま耐えていた。

「大丈夫だったのね!お姉ちゃん!!」

「早くしろ!!もう押さえてられないぞ!!」

「わかった!ニ重詠唱(ツヴァイファハ グザン)!
三倍・増強呪文(ドライファハ・バイキルト)!
三倍・重化呪文(ドライファハ・ズッシード)!」

マイカから6つの光が飛び出し、リルカの周りを
包むと家屋の床がバキバキと音を上げ、足が沈む。
そして逃しそうになった尻尾を持ち直し

「…これでお前は、得意な攻撃も出来ないし動けない!!」

尻尾の自由を奪われたボスエミューは、リルカに向かって
怒るように叫び声を上げ、くちばしで攻撃しようとする。
そこへ糸が飛び出し首に絡まり引き止め、さらに大量の糸が
胴にも覆いかぶさり、さらに動きを封じる。

「六倍・鋼糸拘束呪文(ゼクスファハ・クモノ)…これ以上
お姉ちゃんには攻撃させない!!」

杖を自分の前に刺し、6つの魔法陣を自分の前に作り出しており
そこから伸びている魔力の糸を握っているマイカの姿があった。

「今だ!無力化してくれ!」

「了解だ…マージン、一気にやるぞ!」

「あぁ!これで達成だ!」

フツキとマージンが飛び出そうとした時、マイカが
二人の背後に現れた存在に気づく。

「後ろ…!危ないです!」

と、言った時には既にマージンは横に吹き飛ばされ、ガラガラと
近くの木箱の山に埋まってしまう。

「マージン!?」

突然の事で、フツキは背後を見た。マイカの言うように
そこには不気味な雰囲気を漂わせる黒いローブを着た大男がいた。

「いやはや準備に手間をかけ、取り掛かった策がここまで
崩れるとは悲哀を誘う…。」

「お前は…いったい何者だ?」

「名乗る名前は無い…。だが、今回はお前を勧誘しに来たのだよ」

大男はフツキを指す。その言葉にフツキは何も返さずに
無言で短剣を構える。動きを見て、男はさらに続けた。

「”お前は何も救えない”…。」

続く
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