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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2021-03-21 10:17:45.0 テーマ:その他

あなたについていくと決めた日 ~その19~

蒼天のソウラの共同二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が
苦手な方は注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

間近に迫った女剣士の手から獲物を受け取るべきか、
それとも少し様子を見るべきか。一瞬の迷いに隙が生じた。

”空いた両手”がそれぞれレイピアとラウンドシールドを
素早く構える。泥まみれの鉄靴が力強く踏み込み、しなる
細身の刺突剣が下から上へと鋭く斬り上げた。

「ひうっ」と、悲鳴にも似た声に続いて短く息を飲み込む音。

「ナッ……!?コ、小娘!アタシはソンナ指示、出シテナ――

アスカの攻撃を寸でのところで躱し、大きく後方へと飛び退った
サキュバス目掛けて幾つかの小さな塊が投げ付けられた。

個々意味良い音が立て続けに聞こえ、イオにも満たない
小規模の爆発と同時に、周囲に暗緑色に光る液体が
たっぷりと飛び散る。

塊を投げ付けたのは、つい先ほどまでぐったりとして
微動だにもせずに引き摺られていたはずのロスウィードだった。

「何です? あれ」

「レミーラ由来の塗料を詰めた炸裂弾だ。以前、
爆弾専門とか言う癖のある冒険者から買い付けてな。
これで多少戦いやすくなっただろう」

上官の言葉に視線を移せば、暗闇の中に暗緑色に光を放つ
サキュバスの姿が浮かび上がっていた。どうやら、至近距離で
レミーラ塗料を大量に浴びたらしい。

「オ前タチ……ヨクモ、ヨクモコノアタシを騙シ――

「しっかしバンデヒルフェ君は演技が下手だな。もう少し
君が奴の注意を引き付けてくれてたら、剣の間合いで
仕留められそうだったのだが」

「なっ! 何を言ってるんですか!? 先に火薬の匂いで
怪しまれてたんですよ! あの悪魔、ロスウィードさんを
受け取ろうとする時に躊躇ってましたし……!」

「いや。あれは君の演技でおかしいと気付いて――


「オマエら!!………アタシを無視スルなんて、イイ度胸ネッ!」


いい加減無視されていることに腹を立てたサキュバスが、
怒りで真っ赤にした双眸で二人を睨み付ける。

「大体オ前! ドウヤッテアタシの魅了ヲ打ち破ったンダ!」

それは、魅了を掛けた本人からしてみれば当然の疑問。
サキュバスと言えば、数多の魔物の中でも魅了に関してならば
エリートと呼んでも差し支えないほどの魔物だ。時に人心掌握や、
時に妖艶な肉体を使い、要人や英雄を魅了して
国を混乱に陥れた逸話や物語などは数え上げればキリがない程に。

そんな彼女の心中を察して――かどうかは分からないが、
アスカは顔を真っ赤にしながら申し訳なさそうにそっと指を差した。

隣で見せびらかすように上げられた男の片足の先を。

一瞬戸惑いを見せた魔物の目が、二人の人間の間を行き来する。

「お、オオオオ…お前!まさか!」

「いや……本当に、熱帯だとブーツって蒸れるし臭うし最悪だよな」

「最悪ナノハオ前ダヨ! 魅了サレタカラッテ、女ノ子ニ対シテ
スルコトジャナイダロウ!?」

「全く同感ですよ!もっと!もっと言ってやって下さい!」

「あのなぁ、君は一体どっちの味方なんだ」

隣から飛んできたジト目で我に返ると、アスカは慌てて
手にした刺突剣をビシッと突き付けてサキュバスを睨み返す。

「そ、そう言うことです! 貴女の魅了は“そんなレベル”
だったという訳ですよ!」

二人の態度に加えて、言うに事欠いて自分たちが
最も得意とする魅了を“そんなレベル”呼ばわりされ、
サキュバスが怒りで肩をワナワナと震わせる。

「ヒ、久しブリだわ。アタシをここまでコケにしたヤツは……」

周囲に響き渡るのは、それまでの艶を含んだものとは打って
変わって低く怒りに満ちた声。

魔物の怒りが顕現したかのように、二人が警戒する前で
サキュバスの遺された腕と両足が、そして程なくして
身体全体が醜く、歪に膨張を始める。

――変身、と言うヤツだ。この世界に来てから学んだ魔物の生態に、
そんなものが記載されていたことをロスウィードは思い出す。

最も確実なのは、この新兵を退避、もしくは昏倒させた上で
”外“の力を用いて目の前の魔物を排除することだろう。
だが――チラリと隣を見れば、

そこには刺突剣と盾を構えてやる気に満ちた剣士の横顔。

恐らく、退避を促したところで聞き入れることは無いだろうし、
昏倒させれば後々面倒なことになるのは間違いない。

――仲間や上官に恵まれなかった新兵か。彼女の潜在能力を考えれば、
このまま折れさせてしまうには惜しい逸材だ。ならばここは――

一回り……いや、二回りほども体を肥大化させたサキュバスを
観察しながら、ロスウィードはここから先の自身の行動に
ついて方針を定める。


続く
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