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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2021-12-19 22:35:14.0 テーマ:その他

とある三姉妹の時間「第1話〜手入れは念入りに〜」

※この物語は、DQ10及び蒼天のソウラの二次創作です。

○年○月○日

これは、種族もそれぞれ違う私たち”バンデ・ヒルフェ三姉妹”の
日常のお話。今回は私…”マイカ”が見たリルカお姉ちゃんの日課だよ。



ヴェリナード軍宿舎。お城から少し離れた場所に
あって私やお姉ちゃんたちを含め、ヴェリナード軍で
働く兵士たちみんなの休息の空間。

私が廊下を歩いていると、通りすがりの
ウェディの兵士さんから

「よう!マイカちゃん!…今日は休みかい?」

「うん!…ちょっとこれからリルカお姉ちゃんの手伝いなの」

「そっかそっか!…と、そうだ。余裕あればだけどさ
またリルカさんに稽古つけてもらえるように、
頼んでくれない?」

「えー、それお姉ちゃん次第になっちゃうけど
良いの?」

「時間あれば良いんだ。俺はもあの人みたいに
強くなりたいからさ。じゃあ手伝い頑張れよー」

和気あいあいと話して、ウェディの兵士さんと別れた後、
お姉ちゃんの元へ向かう。今は軍の中でも、それなりに
名の知られた私たち。

でも、私やリルカお姉ちゃんが軍に入隊した頃
まだ他種族に対する理解があまり無く。さらに言えば、
とある事故に巻き込まれて知り合った”人たち”によると

軍上層部がウェディの人たちを優遇する施策を
軍に敷いていたみたいで、他種族の兵士は
ウェディよりも上の役職に就いてはいけないとか、
色々あったみたい

大怪我で入隊が遅れたアスカお姉ちゃんが
来た時期が特に最悪の状態だったとか

今にしてみれば、こうやって宿舎や王城の廊下を
歩く時はなんだか気を使わなくてはいけないような
感じで物凄く居づらかった気がすると思う。



そうやって振り返って居る内に、私は軍で使われる
武器倉庫へ着いた。中に入ってさらにその中でも
片手剣や刀剣類を保管してある部屋へと歩いていく。

部屋に近づくにつれて、石と刃物が擦り合う
ような音が徐々に聞こえて来るようになった。

コンコンとその部屋の扉をノックすると
「マイカか?……そのまま入って来てくれー」と
声をかけられた。

中に入ると、藁で作られた敷物に大きな砥石や
大きな桶。その桶には水といった刀を手入れ
するために必要な道具があって、

その上でリルカお姉ちゃんはいつも自在に
振り回して扱っている大太刀を丁寧に研いでいた

「お姉ちゃんーまた自前で手入れしているの?」

「あぁ、やっぱり自分で使うものだしある程度はな」

「そういう事して。つい数ヶ月前、切れ味が悪いとか
話してて武器ギルドのマスターさんに確認してもらったの
忘れたのー?」

「それについては大丈夫だ。持ち込んだ時に
マスターに正しい手入れの仕方を教えてもらったよ」

「うーん、心配ぃ…。」

お姉ちゃん…戦ってる時や任務の時は
凄くカッコいいんだけど、逆にそういった所に
関わらない部分は物凄く不器用で、自分の太刀も
手入れしては切れ味をダメにした事が何度もある。

「そんな目で見るなよ、マイカ。それより頼んで
おいたの持ってきた?」

「これでしょ?…新しい砥石ときよめの水」

「ありがとう!これであとは…マスターから教えて
もらったやり方で…こう、刃と石の面を平行にして
ゆっくりと研いで……と」

私はお姉ちゃんが作業する部屋に居ながら、
その風景を見ていたの、丁寧な手さばきと動かし方を
見ているとお姉ちゃんがさっき話していた事は
嘘じゃない事がだんだん分かってきて
しばらくの間、お姉ちゃんが研ぎ続けていると

「よし…!出来た!」

高々と自分の刀を持ち上げた。私もその研いでいた
部分を見ていると、今までは綺麗ではあるけど
細かい傷が目立つような印象が多かったけど

研ぎ上がったものは、職人さんにやって
もらったのと同じぐらいの出来上がりだった。

「お姉ちゃん…すごい!」

「あたしの刀は特注品だから…単なる水じゃ
ダメだってマスターが言ってて、きよめの水みたいな
純水でさらに聖なる力が宿ったもので研ぐと綺麗に
仕上がるって教えてくれたんだ」

「へぇーじゃあ、今後もきよめの水は必要?」

「あぁ、ただ今度からはあたしが自分で仕入れてくるよ」

「ふーんじゃあ、私はそろそろ街に出かけてこようかな?」

「待った…お姉ちゃんも一緒に行くぞ?」

「え、今日任務じゃなかったの?」

「延期になったよ。だから今日は休みなんだ」

「じゃあアスカお姉ちゃんも呼ぶ?確かお休みだったはずだよ」

「そうだな。じゃあ電車でジュレット辺りまで出かけようか」

「賛成ー!」

久しぶりのお姉ちゃん達との休日。楽しくなるはずだった時間が
この後、台無しになるなんて私はこの時、想像もしてなかったよ。

※日誌はここで途切れている。

続く
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