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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2023-11-26 21:02:53.0 テーマ:その他

三姉妹の小さな物語08-1「戦後処理クエスト その1」

※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。

ーーー

私は、ヴェリナード軍所属の”アスカ=バンデ・ヒルフェ”です。
イシュナーグ海底離宮での戦いを終えてから、ここの所は忙しい毎日。

当時の戦火の中心に近い場所に居たと言う事で、私とロスウィードは
軍内でも、あちらこちらに引っ張りだこで目が回りました。

特に戦後処理では、ディオーレ女王様の取り決めで一時とは言え、
ウェナ諸島内に太陰の一族の、つまり魔族の集落が出来る事に、
全ての人たちが納得する訳も無いため、そう言った過激な人たちを
抑える役割を担うのが

私の…私達の今の務めです。



ーー

ージュレットの町ー


「……と、思っていたらロスウィード!…どこへ行ったんですかぁ!?」

肝心の人が居ない。そう呟くアスカ。後ろには、今回の
任務で一緒にやって来ていた同じ軍の兵士二人も居た。

「はは…相変わらず大佐は、居なくなるのが早い」

「何言ってるんですか!最近、ジュレットに”魔族撲滅”を掲げる
過激な人たちがたむろしてると、町長さんから報告を受けていたから
来てるのに…」

「少佐…あの人なら、時が来ればひょっこり出てきますよ」

兵士たちに宥められながら、まだ納得行かない表情をしていたが
大きく深呼吸して

「それじゃあ、私達3人で情報収集しましょう。出没する
場所や時間を住民の皆さんから聞いて回りましょ」

「「はい!」」

アスカは二人に担当エリアを振り分け、任務にあたらせた。
彼女自身は、依頼主である町長の居る家へと向かった。



「……と、言う訳でどうも各地を放浪する”魔族は悪だ!”と
話す冒険者グループが町で有志を募っているようなのです」

「なるほど…有志を募ると良いつつ、住民にも迷惑をかけている
とも伺いましたが…」

アスカは町長の家を訪ね、家主であるボーレン町長と机を挟み、
会話をしていた。話によるところ住民の前では、先の目的を
話しており、それに同調した者には装備を貸し与え、訓練まで
施しているが、一方で金品などを少量ながら要求もしており、

それが日に日に同調する住民の数に比例して増え、
さらに要求もエスカレートしているようだった。

「”魔族は悪”を建前に使って、金品をせしめている
かな…これは」

「おや、少佐殿は魔族には寛容ですな」

ボーレン町長に言われた。アスカは自分ではそんなつもりは
なかったものの、聴いた内容をメモしていた手帳には
いつもよりも強い筆圧で書かれていた字が伺えた。

そう”怒り”を滲ませていた。一度深呼吸をした後に

「……私は今回、問題の一端になってる魔族の皆様に
関わった事があります。なので、事情については
理解しています。…それだけに種族の違いだけで
相手を判断する事は良くないと思っているのです。」

返答を返すと、ボーレン町長もその答えに
納得したかのように笑みを浮かべると

「なるほど…やはり”大佐殿”から伺った人そのままのお方ですな♪」

「え…ロス…いえ、大佐がこちらに来られたのですか!?」

アスカは先程とは違い、あたふたする。

「これはもう大佐殿にはお伝えしたのですが、問題を
起こしている冒険者グループは、ジュレリア地下廃坑に
拠点を構えていると、住民から聴いています。もしいかれるなら…」

「あなた?…誰にお話されているのですか?」

自分の妻マーゼッタが不思議そうに声をかけてきて、はじめて
アスカが目の前に居らず、すでに家を飛び出して行った事に気づいた。



〜ジュレリア地下廃坑〜

《ウェナ諸島から魔族を追い出せ!》

《魔族を許すなぁ!》

洞窟内に響く怒号とも取れる言葉。それを繰り返し士気を
高めているのは、冒険者くずれの者たちとその意思に
賛同したジュレットの町の住民たちだった。皆一様に
武装をしており剣や斧、槍を掲げ声を上げ続けていた。

(これは町長殿の話よりも、さらに状況が悪い方に傾いているな…)

物陰から覗き、状況を一人伺うのはロスウィードだった。

事前情報を見聞きしていたが、アスカ達に先立って
ボーレン町長に話を伺った時、既にグループと言うより、
傭兵団並の人員を揃えている事を知ったロスウィードは
ひと足早くに地下廃坑まで来ていたのだった。

そうして隠れながら見渡せる範囲で戦力を推察していると
声を上げる者たちの前にある壇上に、集団をまとめる
リーダーらしきオーガの男が上がった。

「いよいよ明日…!奴らが住まう島、猫島にある集落を叩く!
準備は良いか!?」

声高らかに宣言する。その言葉に周りに居た者たちに声が
より一層大きくなったのだった。

(明日か…!もう時間は残されてないようだな…)

続く
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