※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。
ーーー
(決着をつけてやる…!)
そうリルカは拳を握り、敵が暴れている広場へ駆け戻って行く。
一方で香辛料の粉末をもろに浴びてしまい、なおも悶絶してる
リランザは、なおもムチを一心不乱に振り回し続けていた。
まだ黒く煙たい中、リルカはゴーグルの装着を再度確認し、
突撃する。中では出来るだけ息を吸わない様にし、暴れている
リランザの攻撃を避けながら、間合いを詰めると
拳を腰辺りに握り、そのまま力強く突き出した。それは
視界の悪い煙の中でもリランザの腹部を的確に捉え、
その衝撃で短いうめき声をあげ、
彼女は煙に包まれていた場所から押し出される形で飛び出し、
よろめきながら、倒れずその場で片ひざ立ちになった。下に
俯きながらまた何度も咳を繰り返していた。
リルカは煙の中から、歩いて出てきて身に付けていた
ゴーグルとマスク代わりにしていた布を外した。
「どう?アタシが投げた”贈り物”は、スパイシーだったでしょ?」
挑発する様に、リランザに語りかける。ほんの少しの静寂が
流れる。そしてある程度、咳が治まり始めてきたリランザは
リルカの問いに答える。
「………そうね」
そう呟いた時、ムチが先に動き、周囲にムチの乾いた
皮の音が鳴り響いた!
「お前に千倍返しで返してやりたいくらいよ!!」
見えずとも、自分の攻撃が相手に当たった確信があるのか、
先程の乱れぶりが嘘のような狂気に染まった笑みを浮かべていた。
「へ〜それは嬉しいねぇ」
リルカは微動だにしていなかった。直後、周りでは
何かが切られたのかボトボトと何かが落ちる音がする。
(………何が起きた!?)
まだリランザは視界が完全に戻りきっておらず、何が
起こったのか分かっていなかったが、もう一度目元を
こすり自分の打ったムチを戻すと妙に軽かった。
(ムチが…!)
そう驚き、リルカの方へ視線を移すと彼女の両手に、細身ではあるが
刀が二振りそれぞれ1本ずつ握られていた。何処から呼び出されたのか
分からないそれを見て、リランザは指を差す
「な…何よ!その武器!…どこから出したの!?」
そう問いかけると、リルカは刀を握ったままの
右手の人差し指で自分の耳についてるピアスを示す。
「はぁ?…意味が分からない!」
そう返されるとリルカはため息をつき、今度は刀を突き出しながら
「じゃあ、もう教えないよ。……覚悟しろッ!
ここからはアタシの番”ターン”だ!!」
先手をリルカが取った。姿勢を低くし、駆け出した。リランザは
今しがた切り落とされ、短くなってしまったムチを見て、すぐさま
捨てると、残ったムチを右手で握り、向かってくるリルカに
打ち付けた。
しかしそれを視認した彼女は、速度を落とさずに体を右に倒して
軌道をずらしかわした。
(…当たらない!?どういう事!?)
リランザは焦りをにじませながらも何度も繰り返し、ムチを打ち付けるが
その度に避けられ、徐々に二人の間合いが縮まっていった。
リルカが刀を構えて、攻撃態勢に入った時
(もう…四の五の言ってる場合じゃない…!)
と、リランザは口元を噛みながら空いてる左手に炎を集め
火球にする!
(はぁ!?ここで攻撃呪文!?)
「燃えろっ!」
たじろいでいるリルカに、リランザは火球を投げつけた。
間一髪で攻撃呪文を避けたが、その際に姿勢を崩してしまった
リルカは、体勢を直そうと後ろに飛び退き、間合いを離してしまう。
そこをリランザはムチで追撃するが、リルカはそれに
反応し咄嗟に、刀で打ち払い無効化し、着地した。
「まさか、攻撃呪文まで使うなんて意外と多芸ねぇ」
「ふん…本来なら使う必要なんかなかった…のよ。こんなの”2度目”だわ…!」
「”2度目”?ふぅ〜ん、最初にアンタに使わせたのは誰なのかな?」
「はぁ?なんで言う必要があるの!?」
リランザが露骨に狼狽え始めた。それを見て、リルカは
その裏を予想し読もうともしたが、すぐに探るのを辞めた。
「まぁ良いよ。どの道、アタシがお前の様な”相手”に負ける筈が無いよ!」
ーーーーーーーどの道、……が貴様のような”相手”に負けるはずが無いッ!
リランザの中でかつての”何者か”の言葉が重なった。
そして顔を下に向ける。
「…さい!…うるさい!うるさいウルサイうるさいぃぃ!!」
と、突然発狂するように、言葉を連呼し始めた。その様子を
リルカは見ながら最初は驚いたが、すぐに武器を構えた。
(何か…今、変な事言った?………いや考えるのは後…!
今はコイツを倒す!それが先決だ…!)
「今度はぁぁ!お前を倒してぇぇ!全て奪い取るぅぅぅ!!!」
〜続く〜