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孤独の闇芸人

ホーリン

[ホーリン]

キャラID
: TG682-832
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 111

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ホーリンの冒険日誌

2017-04-18 00:34:38.0 2017-05-08 22:20:49.0テーマ:シナリオ・クエスト攻略

伝説の旅芸人への道2017 闇芸人・決戦編 ~第10章~


「予告してやろう、弟弟子よ。1分後、お前は“死んでいる”」

「ほう……? 随分と大きく出たものですね。
 旧世代の旅芸人風情が、あまり調子に乗らないことですよ」

「御託はいいさ。かかってこい。先手はお前に譲ろう」

「バカにしてくれますね……その選択を後悔するがいいでしょう!」

 譲られるまでもなく、素早さの差で私の方がイニシアティブを取る。

 私はまず、戦いのビートをかきならす。
 次に全力の氷結らんげきを叩き込んでやろう。

 もはや悪魔道化師だった頃のHPを持たないゲイザー。
 旧世代の旅芸人なら、それで終わりだ。

「次はこちらの番だな。
 じゃあオレは、こいつを使わせてもらう」

 ゲイザーがしゃらりと広げたのは、
 扇……?

「そんなものでいったい何を……?」

「こうするのさ」


「ぐあっ! これは……!」

「お前は現代の旅芸人だ。その習性として、必ず戦いのビートを選ぶ。
 初手の攻撃は、ないと踏んだ」

「幻惑か……くっ」

 花ふぶき。奥義スキル7ポイントで習得出来る、初歩中の初歩の特技。
 霧が視界を覆い、ゲイザーの姿が霞む。だが、


「氷結らんげき!!」

 氷結らんげきは4回連続攻撃。
 幻惑は75%の確率で攻撃がミスになるが、確率で言えば、一発は当たる計算。
 そして――

「チィッ……! やはり、無傷とはいかんか」

 一撃は当たった。
 闇芸人になってから使っている棍は、
 旅芸人時代に鍛え上げたものではない。
 だがそれでも、当時の旅芸人を考えれば、HPは半分以下のはず。

 ベホイミやハッスルダンスで回復したとしても、
 その間、ずっと攻め続ければ……いつかは倒れる。
 元より素早さが違う。いずれ手数で勝るのだ。

「つまり……時間の問題でしかない。あなたは終わりですよ」

「そうだな……。お前の言うとおりだ。ッテテ……さすがに、これはきつい。
 だが――」

 ゲイザーは顔を上げ、まっすぐに私を見る。

「安心しろ。終わるのは、お前だ」

「な、にぃ……!?」

「何しろオレには、こいつが……あるからな」

 見ると、ゲイザーの手には、悪魔道化師時代の三叉の“剣”が握られていた。

「ほうほう、随分と懐かしいものを持ち出しましたね。いいでしょう、受けて立ちましょう。はやぶさ斬りでも、火炎斬りでも、はたまた剣の舞でも」

「行くぞ闇芸人。旅芸人殺しの一手――!」





 ――トスッ。



 ゲイザーの剣が、確かに……私の胸に突き立った。



「がっ……? ん? んん……?」

 だが。


「んんん? 何ですか今の、攻撃……。
 攻撃ですか?
 こんなものが私を殺す?
 なんの冗談です?
 まーーったく!
 ちーーーっとも!
 ダメージはナッシィィーーング!!
 フォーーーッフォッフォッフォ!!」

「そうだな……。
 ところでホーリン。オレはな、こう見えて、けっこう怒っているんだ」
                                                (50)
「急にどうしたのです……命乞いですか?」

「お前はオレにとってかけがえのないものを三つ、バカにした。
 オレにとっては許せないことだ」

 ゲイザーのまっすぐな瞳に、まだ諦めの色はなかった。
                                                (50)

(第11章へ続く)

http://hiroba.dqx.jp/sc/diary/558268798784/view/4671040/

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