(この日誌は、6月27日(バージョン7.0期間中)に書いた日誌を、バージョン7.2までの内容を踏まえ、改稿したものです。)
(以下バージョン7.2までのネタバレがあります。)
バージョン6.0の聖天舎で、主人公と初対面となる天使長ミトラーはこう述べます。
天使長ミトラー(バージョン6.0)
「天使や フォーリオンの存在は
アストルティアの民に 秘匿されている。
陰ながら 世界を見守るのが
祖先が ルティアナ様と交わした 約束なんだ。」
ところが、バージョン5クリア後以降天星郷は港町レンドアから丸見えになっています。
なのに天使長は、天星郷は地上に秘匿されていると言ってしまっていますし、
神都を守る天使たちからは地上に見えているという言葉は出てこなく、
外部からやって来た主人公からみるときわめて不自然です。
天星郷の内側にいると、天星郷の外側にいる者とは異なる天星郷への認識をしてしまう、何か天星郷内だけにおける特殊な事情があるんでしょうか。
またミトラーは、バージョン6.3では魔窟アラモンドのプクリポたちに翼を出して飛ぶ姿を見せてしまっていたり、
6.5後期クリア後のクエスト759では、十数年前にラッカランの視察中にカジノへ遊びに行っていたことがわかります。
2022年の拾遺譚でも、まだ生きていた頃のフォステイルと地上で会っていたことが描かれています。
女神ルティアナと交わしたという地上への秘匿の約束を、天星郷の長が破り続けていたのは理不尽ではないかとも思えます。
現実問題、ミトラーには罪も罰も発生しません。
しかし恐らくここが重点情報なのではないでしょうか。
つまり、「祖先がルティアナ様と交わした約束」が本当であるのかどうか、どちらの解釈も今の時点では可能であるということをプレイヤーに伝えるための描写だった可能性があるように思うのです。
ところで、バージョン6クリア後に、天使長は新しい舵取りを始めようと試みます。
それは、天星郷と地上の交流という、祖先がルティアナと交わしたという約束に反する内容です。
例えば、バージョン6クリア後のクエスト760「死へと導く獣の伝承」で、デンデロベーとモーモリーナの暴走を止めた後、
クエストの最後にファビエルがこう述べています。
「守り人」という言葉が出て来ます。
ファビエル(クエスト760)
「今回の任務を 天使長に任されてから
ずっと 考えていたのです。
なぜ 界律課に このようなことを……と。
我々 天使は 世界創生を見届けた者の
末裔として 下界で起こる事柄には
原則 不介入を つらぬいてきました。
ですが ジア・クトとの戦いを経て
天使長や 一部の天使たちが
その認識を改めようと 動いているのです。
アストルティアや そこに暮らす人々を
害する者あらば 守り人として
世界を守るために 行動しようと。
今回 界律課に この任務を課したのも
特に 世界を守るという認識の低い
我々への意識改革も 目的だったのでしょう。」
どうも天星郷の天使たちは「守り人」(世界を守るために行動する人)ではなくなってしまっていたようなのです。
そこで天使長は、地上への天使の秘匿を減らしていき、地上と交流を行おうと言うのです。
バージョン7.1のサブタイトルは「ゆりかごの守り人」でしたが、
ストーリー終盤にマギエルが、ドラクエ9の時代にお役御免となった第1世代の守護天使が消えた後に、第2世代となる自分たち守護天使を創造神グランゼニスがふたたび創生した理由は、ゼニアスを守るためであると話していて、
クエスト760の守り人に通じるところがあります。
天星郷と地上との交流は「祖先がルティアナ様と交わした約束」を破るということです。
恐らくこれに伴い、天使が地上へ干渉しても罪ではなくなるよう、罪における認識も変えていくのでしょう。
しかし、祖先と女神の約束を反故にしても問題は起こらないのでしょうか。
今のところミトラーの口からは、その説明はありません。
守護天使と転生に関する雑記(2)へ続きます。