(以下バージョン7.2までのネタバレがあります。)
バージョン6.4でレクタリスに、とこしえのゆりかごにいた時代に、守護天使がいたことを聞かされます。
バージョン7.1までプレイすると、女神ルティアナがゼニアスを脱出した当時の守護天使はマギエルら第2世代の守護天使であることがわかります。
レクタリスはもしかすると彼らと親交があったのかも知れません。
すると、女神ルティアナが守護天使制度を廃止したり、「天使の地上への干渉NG」という、今までのやり方とは異なるルールを作るのは不自然にも思えます。
守護天使トープスはメネト村の少女ティセたちに正体を明かし、一緒にコッケン音頭を踊りましたが、創造神によるおとがめは無いという認識だったからだと思われます。
一方、メネト村の守護天使像は破壊された跡があり、ムニエカの町では魂にケガレが増えた住人たちから守護天使ルーミリアが恨みを買うこともあったとはいえ、守護天使たちの尽力があってこそゼニアスは完全には滅びずに持ちこたえられていました。
今までとこしえのゆりかごで2世代に渡ってうまく機能していた守護天使制度を、アストルティアであえて廃止してしまっていたということは、何か事情はありそうです。
バージョン7.2クリア後のクエスト794「ゆりかごの語り部」でプクフルは、グランゼニスは地上の統治の仕方をめぐり、ゼネシアとルティアナのどちらの意見も採用せず、地上への神による干渉はしないことを決意したと説明します。
「我が娘 ゼネシア ルティアナよ。
神とは 創生したものたちが 何を為そうが
等しく ただ見守り続けるべきもの。」
ただし、誓約の園に天使が飛び立つ用にせり出した場所(『秘聞録』p.311)が作られていることや、2〜3行目に「神」の定義があり、この文意としては
〝神は地上へ手出ししない代わりに、天使に最低限の治安維持や国防をさせる〟くらいの意味のようです。「国防」と書いたのは、
「人の子が憎しみあい 争いあった末
すべてが滅び去ったならば 再び 新たな生命を
創生する。それが 神というものなのだ……。」
という創造神グランゼニスの決意には、ゼニアスという人の子が住まう惑星が残っていることが前提となっているようで、
それでジア・クト念晶体との戦いには創造神グランゼニス自身までもが赴いたと推測されます。
「祖先がルティアナ様と交わした約束」により天使の存在を地上の人に秘密としてしまっては、人と天使の交流はなされなくなってしまいます。
女神ルティアナには守護天使制度や天使と地上との交流を不要と判断する何らかの理由があり、
天使と人との新たな関係づくりを神話時代の天使に指示した後に光の河と化した可能性もあると思います。
しかし一方で、鉱石を無理やり飲み込ませるなどの悪意を持つ天使が天星郷に長年い続けたことから、
神話時代にルティアナが鏡合わせの秘儀で光の河となった以降に、
悪意を持つ天使たちが「祖先がルティアナ様と交わした約束」をねつ造したという話を作ることもできるかも知れません。
地上との交流を行わない舵取りになって以降の天星郷の正しい歴史はどうなっているのでしょうか。
『秘聞録』p.012-014には神話時代の年表が載っていますが、天使について触れているのは最初の「(1)新世界のはじまり」のみで、以降の古フォーリオンの歴史に関する情報が書かれていないのも気になりました。
バージョン6.3ではミトラーがピコを助け、ミトラーと魔窟アラモンドの人々との間に「美しい循環」が生まれたり、
クエスト712では天使ティアンが作ったマフラーのおかげで、極寒の地で勤務のシスターが見えない天使への感謝の気持ちを口にしていました。
ピコが作った料理で元気を取り戻していったミトラーは地上の愛する人々を守るために戦う決意を固め、天使ティアンは地上の人々のやさしさや感謝の気持ちに心打たれて復職への意欲を取り戻して、
双方の関係がまるでコッケン音頭を一緒に踊る守護天使トープスとメネト村の村人たちのようなのです。
天使の存在を秘匿しなくても特に大きな問題は発生しませんでした。
女神ルティアナや天使の祖先たちは守護天使制度の廃止や地上との交流の終了を本当に望んでいたのかどうか。
どちらにも描くことはできそうですし、その他の切り口で話を進めることもできそうです。
天星郷のストーリーは、英雄たちの復活の話が続きとして描かれるようで、
他にも謎の歴史改変のような疑いのあるできごとが恐らく20くらいはあったみたいで、
これから天星郷の謎や陰謀がどう解明されていくのか待たれるところです。
守護天使と転生に関する雑記(4)へ続きます。