※注意!
【この日誌には神話篇クエストに関するネタバレが若干含まれています】
【この日誌は妄想二次創作ネタ日誌です。広い心でお読み下さい】
よろしいでしょうか?
世告げの姫ロディアの呼びかけにより六王会議を開催するためガートラント城へと集まった五大陸の王たち。世界の行く末について重大な会議が開かれる一方で、父ニコロイ王の付き添いでやって来たカミハルムイ王国のリン姫はガートラント王国のゼラリム姫からお茶会に誘われていた…
リン
「お初にお目にかかります、ゼラリム姫。カミハルムイ王国ニコロイ王が娘、リンと申します。お会いできて光栄ですわ」
ゼラリム
「楽になさって、リン姫。わたくしあなたとお会いできるのをとても楽しみにしていましたの。
さぁ、お茶会にいたしましょう。美味しいお菓子も用意いたしましたわ。お口に合うとよろしいのですけれど」
リン
「実はわたし、今日のお茶会のためにお菓子を作ってまいりましたの。よろしければ召し上がって頂けますかしら」
ゼラリム
「まぁ!リン姫の手作りですの?」
リン
「ええ、わたしお料理を作るのが大好きで。ばあやには 『一国の姫ともあろう者が厨房になんて入るもんじゃありません!』 っていつも叱られているんですけど。
…これですわ。『大福』 といってエルトナ大陸では皆が大好きなお菓子ですのよ」
ゼラリム
「だいふく… もしかしてモチ米が使われているのかしら?」
リン
「ええ、そうですわ。…どうかなさいまして?」
ゼラリム
「ゴメンナサイ、わたくしモチ米はアレルギーがあるので食べられないんですの。せっかくリン姫が作って下さったのに…」
リン
「まぁ、そうでしたの!? こちらこそ、よく考えもせずに…」
ゼラリム
「本当に申し訳ないですわ。こんなに沢山作ってきて頂いて…
そうですわ!お城の兵士たちに食べてもらいましょう。きっとみんな喜びますわ!」
リン
「ステキですわ!カミハルムイ城のみんなは遠慮ばかりしてわたしの料理をなかなか食べてくれなくて… 沢山の人に食べて頂けたら嬉しいですわ!」
ゼラリム
「うふふ。それでは、兵士だけでなくパラディンたちにも食べてもらいましょう!
それにしてもお料理が趣味だなんて羨ましいですわ。わたくしの趣味と言えば、ぬいぐるみを集めることくらいで…」
リン
「ぬいぐるみ?」
ゼラリム
「ええ。お祖父さまは高級なビスクドールを買って下さるのですけど、どちらかと言えばわたくし可愛いぬいぐるみの方が大好きですのよ」
リン
「…では、こちらの人形もお気に召さないかもしれませんわね。お近づきのしるしにとお土産にエルトナ大陸の伝統的な人形をお持ちしたのですが…」
ゼラリム
「まぁ、エルトナ大陸の?ぜひ見せていただきたいですわ」
リン
「これなのですけれど…」
ゼラリム
「とても可愛らしいお人形ですわ。あら、書き付けが付いてますわね。 『…いの人形』。この文字はなんと読むのかしら?」
リン
「これは 『呪(まじな)いの人形』 と書いてあるのですわ」
ゼラリム
「 『まじない』? もしかして、おまじないのように願い事を叶えてくれるお人形なのでしょうか!」
リン
「きっとそうに違いありませんわ!ゼラリム姫、せっかくですから何か願いごとを叶えてもらってはいかがでしょう?」
ゼラリム
「願い事… 突然言われると浮かびませんわ…
そうですわ!大臣のマグナスが近頃体調が優れないと言ってたので、彼の体調が良くなるようにお願いしましょう」
リン
「そう言えばこのお人形をくれた女の方が、お願いは夜にした方が効果があるって仰ってましたわ」
ゼラリム
「では、このお人形をマグナスの寝室のベッドの下にこっそり置いておきましょう。きっと効果バツグンですわ!」
リン
「エクセレントですわ!これでマグナス大臣の体調もきっと良くなりますわね」
ゼラリム
「リン姫、わたくしたちとても気が合うみたいですわね。よろしければお友達になって下さるかしら?」
リン
「光栄ですわ、ゼラリム姫。わたしも同じことを思っておりましたの。ぜひお友達になりましょう」
ゼラリム
「またお茶会をいたしましょうね。美味しいお茶を用意しておきますわ」
リン
「わたしも、またお菓子を沢山作って持ってまいりますわね」
ゼラリム
「うふふふふ」
リン
「うふふふふ」
…その後、マグナス大臣が原因不明の高熱に襲われ生死の境をさまよったり、ガートラント城の屈強な兵士およびパラディンたちが集団食中毒によりあわや壊滅しそうになったりしたのだが、それはまた別のお話である…
【 姫さまたちのお茶会 完 】