※ 注意!
【この日誌にはVer.6.2メインストーリーに関する 『重大なネタバレ』 が含まれています】
※ 特に要注意!!
【この日誌は私が6.2のストーリーを遊んだ上で抱いた疑問を解消するための自己満足目的の 『 妄想考察日誌 』 です。広い心でお読みください】
よろしいですか?
【 ゲゼルマイン という名前について 】
先代天使長ゲゼルマイン。
この名前を聞いた時、私は 「 ゲゼルシャフト 」 と 「 ゲマインシャフト 」 という言葉を思い出しました。
ゲゼルシャフトとゲマインシャフトは、ドイツの社会学者フェルディナント・テンニースが提唱した考えです。
・ ゲゼルシャフトは 「 利益や機能を第一に追求する機能体組織、利益社会 」
・ ゲマインシャフトは 「 地縁や血縁、友情で深く結びついた自然発生的な共同体組織 」
のことで、この二つの考え方は対になっています。
そしてこの二つの考え方はそのまま、「 ジア・クト念晶体 」 と 「 アストルティアの民 」 の関係を現していると私は思うのです。
【 Ver.6のテーマ 二つの対立する社会の有りよう 】
Ver.6で登場した新たな敵、ジア・クト念晶体は未だ多くの謎に包まれています。
しかし、ジア・ルミナが自らのことを「 ひとかけら 」と呼んでいることからおそらく「 個 」という意識が希薄な全体主義的な社会構造なのではないでしょうか。
そして、ジア・クトは遥か数万年前に滅びた 「 とこしえの揺り籠 」 の末裔を見つけ出すことに異常なまでの執着を抱いていました。
彼らにとっての利益は「揺り籠の末裔」を見つけ出し侵略することであり、ジア・クトに属する全ての者はその利益を第一に追求するために存在しているのだと思います。
まさに、ゲゼルシャフトと言えるでしょう。
反対に、アストルティアの民は地縁や血縁、友情で深く結びついた集団です。
特にVer.6で英雄として天星郷に導かれた者たちにはその傾向が強く見られます。
リナーシェは妹のことを何より愛していました。
カブ、ナンナ、ドルタムたち大地の三闘士たちは血は繋がっていないけれども、強い絆で結ばれていました。
ハクオウは主君である国王コウリンと彼が治めるヤマカミヌ王国を守るために命がけで戦いました。
ラダ・ガートは羅刹王バラシュナを倒すために最愛の娘ガラテアを犠牲にしたことをずっと悔いていました。
アシュレイとレオーネは双子であり、それぞれがゼドラ族とレビュール族の希望の象徴でもありました。
フォステイルはメギストリス王国の初代国王として民を統治し、魔瘴を鎮めるための儀式で命を落としました。
彼らが生きた社会はゲマインシャフト的だと思うのです。
つまり、Ver.6のテーマとは
「 揺り籠の末裔を侵略するという目的が全てであるジア・クト的社会(ゲゼルシャフト)と、血縁、地縁、友情などの絆を大切にするアストルティア的社会(ゲマインシャフト)の戦い 」
であると私は考えます。
【 天使たちの立ち位置 】
では、天使たちの社会はどうなのか?
全ての天使の目的は 「先祖から伝えられてきた『神化の儀』を成功させること」であり、そのために天使は存在していると言っても過言ではありません。
そういう意味ではゲゼルシャフト的社会であると言えます。
一方で、全ての天使は「魂の花園」から生まれ、言わば全員が兄弟姉妹であり家族のような関係です。
その点ではゲマインシャフト的社会であると言えます。
おそらく、天使の社会はゲゼルシャフトとゲマインシャフトの両方の特徴を持つ中間的な立ち位置として描く意図があったのではないでしょうか。
それを体現しているのが、先代天使長の「ゲゼルマイン」という名前だと思うのです。
そして、先代までの中途半端な立ち位置から脱却し、現在の天使長ミトラーの元で新たな天使の存在意義を見出す。
それもVer.6のテーマのひとつのように感じます。
ウィキペディアによると、ミトラとは古い神の名であり「盟友」という意味もあるそうです。
勇者の「盟友」である主人公と今後どう関わってくるのか、気になりますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。