※ 注意!
【 この日誌はバージョン5(魔界)のメインストーリーにおけるネタバレを含んでいます 】
【 この日誌には妄想、憶測、推論が含まれております。 広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
先日、イーヴ王についての日誌を書いた際にフレンドさんから次のようなコメントを貰いました。
「 エルガドーラのどこにそんなに愛される魅力があったのか、不思議ではありませんか??? 」
…なるほど、たしかにエルガドーラと言えばドラクエ10作中における屈指の毒親と言っても過言ではないほどイメージの悪い人物です。
しかし、
だが、しかし!
エルガドーラにも知られざる横顔があるのです。
今回はメインストーリーでは語られることが無かった、サブクエストやゲーム内の書籍などでのみ知ることができるエルガドーラの一面について書いていきます。
1.【 毒親エルガドーラ 】
多くのプレイヤーが抱くエルガドーラのイメージと言えば 「 息子を都合良く利用する毒親 」 でしょう。
ゼクレス魔導国の王である息子アスバルの意思を完全に無視し、呪いのチョーカーと魔術によって己の意のままに操るその姿はとても我が子を愛する母親とは思えません。
息子の趣味嗜好には一切の理解を示さず、アスバルが幼い頃にユシュカから「一緒にアストルティアに行こう」と誘われた時も、アスバルがユシュカに宛てた手紙を途中で握りつぶし二人の友情を引き裂くという暴挙に出ます。
挙げ句、魔界大戦においては 「 お前は人形! 永遠に…わらわの人形! 」 と言い放ち、ミアラの宝杖の魔力を用いて息子アスバルを太古の魔人へと変貌させ自国のゼクレス兵もろともバルディスタとファラザードの軍勢を破壊光線で薙ぎ払うという外道ぶり。
もはや弁護の余地なく稀代の悪女と言って差し支えないほど最低最悪な人物として描かれていました。
ですが、エルガドーラがここまで歪んでしまったのにもそれ相応に悲惨な過去があったからこそなのです。
2.【 無名貴族ゆえの劣等感 】
エルガドーラは王家の血を引くとはいえ傍系の傍系という無名貴族の娘として産まれました。
ゼクレス魔導国は家柄が全てを決める階級社会です。貴族には貴族としての苦労があり、その矜持を保つためにはひとかたならぬ努力が必要だったことでしょう。幸いエルガドーラは美しい容姿と聡明な知性に恵まれましたが、それでも階級社会の壁を超えることはできず彼女たち一家は貴族たちの間で侮られる存在でした。
この時、エルガドーラは階級社会そのものに対しては疑念を抱いてはいなかったようです。むしろ貴族制という制度の中でいかに上に立つかを考えていたように思えます。
そんな彼女にとって耐えがたかったのが、弟オジャロスの存在です。
美しく聡明な自分に似ず、醜く愚鈍な弟は貴族社会で認められない自分のコンプレックスをそのまま体現しているように見えたのでしょう。幼少期から弟に殊更きつく当たっていたのもその現れだと思います。
3.【 イーヴ王子との出会いと結婚 】
そんな彼女に人生の転機が訪れます。
ゼクレス魔導国の王子であるイーヴが彼女の家を訪れ求婚したのです。
イーヴは狩りの場でエルガドーラを見初め、その知性と美しさに惹かれたのだとか。
見目麗しく、当世一の魔力を持つというイーヴの求婚を断る理由は彼女にはありませんでした。
二人はイーヴのお気に入りであるベルヴァイン湖にて逢瀬を重ねました。
俗世を離れ王子とよりそって湖でたわむれる銀翼竜をながめるふたりだけの秘密の時間……。
「 毎年ベルヴァイン湖に帰ってくる銀翼竜の群れをふたりきりでながめよう。 」
イーヴはエルガドーラにそう約束しました。
その後、舞踏会に招待されたエルガドーラはイーヴ王子の婚約者として正式にお披露目され認められました。
ゼクレス王妃としての将来が約束されたこの時、エルガドーラはまさに人生の絶頂にいたと言っていいでしょう。
ですが、ここからエルガドーラの人生は大きく狂っていくこととなるのです…
この続きの、
4.【 夫イーヴの無理解 と 大貴族たちとの確執 】
は、次の日誌にて書きます。