※ 注意!
【 この日誌はバージョン4のメインストーリーにおける 『 重大なネタバレ 』 を含んでいます 】
【 この日誌には妄想、憶測、推論が含まれております。 広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
【 ドミネウスとは結局何者だったのか 】
結論から言うと、僕はドミネウスは 『 キュロノスに利用された哀れな小物 』 だと思います。
ドミネウスの人生は、その全てにおいてキュロノスの干渉を受け歪められてきました。
しかし、なぜキュロノスはドミネウスにこだわったのでしょうか?
その理由は、キュロノスが究極体である時元神キュロノスとなるためにどうしてもドミネウスを傀儡に仕立て上げる必要があったからです。
キュロノスが時元神となるためには、様々な種類の 「 強大なチカラ 」 が必要でした。
おそらく自らが行った時見 ( 未来視 ) によって究極体となるのに必要なチカラは
1) 竜の神ナドラガの創世のチカラ
2) 大魔王ネロドスの不死のチカラ
3) 悪鬼ゾンガロンの邪神由来の魔獣のチカラ
4) ウルベア大魔神の地脈の結晶のチカラ
5) 宇宙船アルウェーンの無限増殖炉のチカラ
という5種類のチカラであると知り、これらのチカラを集めるためのお膳立てとしてドミネウスを利用したのです。
これらのチカラを集めるためには、大前提として強大な時渡りのチカラを持つパドレを手駒としなければなりませんでした。
しかし、パドレ程の強靱な精神力を持つ人間を洗脳するのは容易ではありません。心身ともに疲弊したところで絶望に叩き落とし、心のスキにつけ込む必要があったのです。
そのための策略が、日誌の ( その5、その6 ) で書いた
・ 海洋都市リンジャハルの疫病を駆逐するために、パドレに王家の秘宝である宝珠を持たせて派遣するようドミネウスに命令させる。
・ リンジャハルの長である召喚士リンジャーラに、パドレを誹謗する内容を記した記憶の結晶をドミネウスに送らせ、リンジャーラのパドレに対する嫉妬心を煽る。
・ リンジャーラとパドレを戦わせ、疲弊させる。
というものだったのです。
こうしてパドレという手駒を手に入れたキュロノスでしたが、それだけでは不十分でした。
究極体となるのに必要な5種類のチカラのうち、ウルベア大魔神のコアである地脈の結晶だけは人為的に歴史に干渉しないとそもそも生まれ得ないチカラだったからです。
地脈の結晶は、地脈エネルギーを吸い上げ蓄積するチカラを持ち、その精製には錬金術が不可欠でした。
これらを可能にする時代、場所、文明レベルを満たすのが主人公の兄弟姉妹が偶然時渡りをしてきた3000年前の ( エテーネ王国時代から見ると2000年後 ) のウルベア地下帝国だったのです。
キュロノスの時見では、何も干渉が無ければウルベア地下帝国とガテリア皇国は和平を結びガテリアが滅びることもなかったでしょう。
しかし、様々な未来の可能性を時見によって視た結果、ドミネウスの息子クオードがこの時代に時渡りすることにより 「 エテーネ王国の滅びを食い止めるために地脈の結晶を創ること 」 を知ったのだと思います。
つまり、キュロノスとしては何としてもドミネウスをルミラーハと結婚させクオードを生んで貰わなければならなかったのです。
キュロノスが嘘の神託をルザイオス王に与えマイナの時の指針書に 「 自害せよ 」という指針を書かせたのも、全てはこのためだったのです。
この一事をもってしても、ドミネウスの人生がどれだけキュロノスに歪められたのかが窺えると思います。
【 もしもマイナが死んでいなかったらドミネウスは幸福になれたのか? 】
ドミネウスは人間としては紛れもない小人物ですが、それでもマイナと愛を育み娘ベルマが生まれた時は幸福だったと思います。
では、マイナが死ななかったらドミネウスはそのまま幸福な生涯を送ることができたのでしょうか?
残念ながら僕はそうは思いません。
ドミネウスの為人を考えると、父王に逆らい王家の人間としての立場を失ってまでマイナとの愛を貫くとは思えないからです。
嫉妬深く、猜疑心が強く、自尊心が高く、器量の狭いドミネウスが庶民として一生を送ることをよしとするとは考えられません。
もしかすると、マイナに辛くあたりベルマを見捨てる可能性すらあるのです。
唯一の望みとして、マイナが慈愛に満ちた聖女のような女性であったならばドミネウスの長所も欠点も全て受け入れた上で愛情溢れた家庭を作れるかもしれません。
その9(終章) に続きます