※ 注意!
【 この日誌にはバージョン6.5後期までのメインストーリーおよび様々なコンテンツにおけるネタバレを含んでおります 】
よろしいですか?
ども、課金施策拡大 賛成派のテオフィロスですこんにちは。
前回の日誌に引き続き、課金施策の拡大について僕が思うことを書いていきます。
【 3. ドラクエ10とFF14の組織の違い 】
まず、大前提として先日のDQXTVにおいて青山プロデューサー、安西ディレクターが言っていたことを僕は信じています。
これから書くことはその前提の上に成り立っていることをご承知ください。
スクウェア・エニックス取締役・執行役員にして、第二開発事業本部長、及びドラゴンクエストシリーズエグゼクティブプロデューサーの三宅有さん。
スクエニの誇るドラゴンクエストシリーズというIP(intellectual property・知的財産)を統括する超エライ人です。
ドラクエ10を現場で作っているのは青山プロデューサーと安西ディレクターですが、さらにその上に君臨しているわけですね。
青山さんや安西さんがどんなに 「 ドラクエ10のサービスを続けたい! 」 と願っていても、三宅さんが 「 利益が出てないからダメ 」 と言えばドラクエ10は終わるのです。
青山さん、安西さんとしては、ドラクエ10を継続して遊び続けてくれるプレイヤーをなんとかして増やし、月額利用料金による収益を増やさなければなりません。
しかし、ドラクエ10はサービス開始から11年が経過し、いろいろと古くなってしまったところが増えてきました。グラフィックが粗かったり、システムがわかりにくかったり。
最新の美麗なグラフィックとスピード感溢れるゲームに慣れてしまったユーザーを新規プレイヤーとして呼び込むには、どうしても魅力に欠けるのは否めません。
新規プレイヤーの数を増やすには、ドラクエ10の抜本的な仕様の改修が必要です。
その改修のための資金を自分たちのプロジェクトで集めるための、課金施策拡大なのです。
さて、ドラクエ10と並んで日本を代表するMMORPGが、同じスクエニがサービスを提供している 「 ファイナルファンタジー14 」 略してFF14です。
こちらは、一度大失敗をした後に 「 新生FF14 」 として文字通り生まれ変わってからは飛ぶ鳥を落とす勢いで瞬く間にプレイヤー人口を増やし、いまや登録アカウント数2500万という名実ともに世界一のMMORPGへと大躍進を遂げました。
なぜ、ドラクエ10とFF14でこうも差がついたのか?
理由は色々とありますが、僕は両者の最大の違いは 「 決定プロセスの迅速さ、責任の所在の明確さ 」 にあると思っています。
FF14の開発チームを率いる吉田直樹さんは、プロデューサーとディレクターを兼任しています。
これは極めて異例の体制です。
なにしろ、開発の陣頭指揮を執りつつ、予算管理やスタッフの調整、果ては広報のチェックまで行うわけですから、吉田さんの仕事量は筆舌に尽くしがたい量だと思います。
にも関わらず吉田さんがこの重職を兼任しているのは、なんといっても 「 迅速に決定できる 」 からです。
ドラクエ10なら青山Pと安西Dが相談しなければ決められないことも、吉田さんが一人で決められるのですからこのアドバンテージは極めて大きいでしょう。
さらに、吉田さんの役職はスクエニ取締役・執行役員にして第三開発事業本部長であり、三宅有さんと同格なのです。
青山Pや安西Dと比べても、吉田さんの決定権の大きさがどれだけ大きいかが伺い知れることと思います。
では、FF14のことは上層部に相談することなく全て吉田さんが決定できるのか? というとこれがそうでもありません。
三宅さんがドラクエシリーズを統括しているように、ファイナルファンタジーシリーズを統括しているのは北瀬佳範さんという方です。
北瀬さんの役職はスクエニ取締役・執行役員にして第一開発事業本部長。
つまり、吉田さんと同格なのですね。
ただし、三宅さん、北瀬さんの二人と吉田さんの間には超えることの出来ない壁があります。
三宅さんと北瀬さんはスクエニを含むスクエニグループを統括する 「 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス 」の取締役でもあるのです。
いわば、三宅さんと北瀬さんは親会社の役員であり、吉田さんは子会社の役員に過ぎないのです。
課金について思うこと その4
【 スクエニは 「 スクウェア・エニックス・ホールディングス 」 のグループ会社 】 に続きます。