※ 注意!
【 この日誌にはバージョン5.3 『 勇者復活 』 のメインストーリーにおけるネタバレが含まれております 】
【 この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
ファラザードのバザールで大魔王城の場所を聞き出した勇者姫一行は、ザード遺跡を抜けてデスディオ暗黒荒原を進んでいた。
アンルシア
「ううっ… 私のネクロダイトの剣が…」
シンイ
「だから言ったではありませんか。やっぱりぼったくられたんですよ」
アンルシア
「まさか、メタッピーを斬りつけただけで折れるなんてぇ…」
エステラ
「あのメタッピーの強さは闇の領界の楽園に棲息しているものの比ではありませんでした。瞳も赤く光っていましたし、姿こそ同じですが全く違うモンスターなのかもしれません」
ルシェンダ
「さしずめ 『 メタッピー・強 』 とでも言ったところか。おそらく魔界の濃密な魔瘴の影響で独自の進化を遂げたのだろう」
シンイ
「気を取り直してくださいアンルシア姫。目指す大魔王城はもう目の前なのですよ」
アンルシア
「…そうね、いつまでも落ち込んではいられないわ。それに私にはエックスから預かったこの 『 はやぶさの剣改 』 があるんですもの!」
シンイ
「エックスさんは、今どこでどうしているのでしょうか…」
アンルシア
「なんとなくだけど、大魔王城に行けば全てがわかる。そんな気がするの」
ルシェンダ
「勇者と盟友の絆か… それにしても、大魔王城とはよく言ったものだ。あの威容、離れていても禍々しさに魂まで凍りつきそうだ」
シンイ
「あの城に全ての元凶、大魔王がいるのですね」
アンルシア
「行きましょう。そのために魔界の奥まで来たのですから。
…エステラさん? どうなさったのですか?」
エステラ
「あ… すみません。私ったらボーっとして…」
シンイ
「まさか、魔瘴の影響が!?」
エステラ
「いえ、そうではないのです。この景色を見ていたらつい…」
アンルシア
「景色?」
エステラ
「魔界を旅してきて、ずっと不思議な感覚があったのです。ここは、ナドラガンドに似ていると」
ルシェンダ
「エステラ殿の故郷に魔界が?」
アンルシア
「とてもそうは思えませんが…」
エステラ
「説明するのが難しいのですが、なんとなくそう感じるのです。すみません、このような時につまらないことを口にして」
ルシェンダ
「その疑問に対する答えも、大魔王城に行けば解けるのかもしれんな」
アンルシア
「ええ、急ぎましょう。あの城の玉座に座る大魔王のもとへ!」
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ヴァレリア
「……バルディスタに攻め入ったのは貴様らだな? おおかた仇討ちのたぐいであろう。
大魔王城までのこのこやって来たその蛮勇を讃え、私がじきじきに相手をしてやろう」
アンルシア
「……長い道のりでした。
命を賭した修行の日々も、魔界の深奥へのつらく厳しい旅も、すべてはこの時のため……
魔界を滅ぼし大魔王を倒す。
……それこそが勇者の使命!
我が名はグランゼドーラ第一王女にして当代の勇者アンルシア!
太古より続くアストルティアへの侵攻と、非道なる破壊と殺りくの数々……
もはや許すわけにはいきません!
決着をつけましょう、魔王ヴァレリア。
そして……
災いの根源…… 大魔王!!」
ついに大魔王の元へとたどり着いた勇者姫一行。
だが、彼らの戦いが思いも寄らぬ結末を迎えることになろうとは、この時はまだ誰も知るよしはなかったのである…
【 勇者姫一行魔界道中記 完 】