今回は子供の貧困問題です。
NHKの番組で、貧乏で進学できないという女子高生のインタビューが、ヤラセじゃないのか!って
(挙句、現議員まで言い出して)
記事が炎上した事について書いてみます。
これは、インタビューを受けた女子高生の部屋に
ちょっとお高めのアニメグッズがあったり、友達と映画を見たりランチを食べたりしてる事がわかり、NHKと女子高生が非難されました。
なぜそこまで叩かれたのでしょうか?
それは、番組側が伝えたかった貧困と、
視聴者が思う貧困が違っていたからです。
昨今言われているのが、
日本の子供の6人に1人が貧困であるという事。
そんなにおらんやろ~。と思うかも知れません。
そう思う方の殆どは、
衣食住に困っている様を想像しているはずです。
今回、女子高生やNHKを叩いた人も多分そう。
ちなみにこれは「絶対的貧困」と言います。
でも実は、今日本で言われている貧困は、
「相対的貧困」であり、
これは、国民の平均水準所得の半分以下で暮らす
いわゆる低所得家庭の事です。
一般的な生活をおくるのが難しい層なんです。
(この基準は各国で違い、「ホームパーティを開けない」とかもあるらしいよ。)
NHKは、この違いを視聴者に伝えるべきだったんですね!
だから、
この女子高生がちょっと趣味にお金使ったり、映画見に行ったりするのは、やりくりの範囲なんです。だって5千円と、学費50万を捻出するのは訳が違うでしょ?
それにね。
貧乏人は貧乏人らしく汚い服を着て、
趣味も持たず何もない部屋で暮らしてないとダメだなんて、おかしいでしょ。
でもいくらやりくりしてもやっぱり
友達にはできて自分にはお金がなくて出来ない事がたくさんでてくるんです。
そうすると、自己否定感が強くなってしまうそうです。
それで子供達は自分の未来に希望が持てると思う?
子供達の未来に繋がる支援策があってもいいと思いません??
実は、最近この問題が言われるようになってきて
気づいた事があります。
それは、中学生や小学生の段階で、
「高校もしくは中学を卒業したら働く。」
という選択肢しかない子がいるということです。
アタシは中2の時、
事情があり父の収入が半分になりました。
母も働いているものの生活はギリギリ。
母は夜から近所の飲食店でダブルワークの生活と
なってしまいました。
母のおかげで、貧乏とは思っていませんでしたが
中学生のアタシは進路として、
「高校を卒業したら就職する」という選択肢しか
思いつきませんでした。
ダブルワークの母を解放してあげたいという気持ちしかなかったからです。
大学に行く事が全てとは思っているわけじゃない。ただ、経済事情により
「進学」が選択肢から外れてしまう事実。
これはなかなかの問題だと思ったんです。
だって、職業の選択肢も減るでしょ。
ね? 貧困ってこういう事もあるんです。
これからを生きる子供達の未来を、
アタシたち大人が潰すことのないよう
結構とりあげなくてはならない問題でしょ。
叩いている場合じゃないんです。