…(続き)で、改修後に比較して改めて『スキルシステム』に感じることを書き留めて置きたいと思います。
例えとして適切かは解りませんが、ひとつの職業に対する強化を『木の成長』に置き換えて考えてみます。
自然の樹木は栄養を受けて成長していきます。一般には上へと伸びていくと見られていますが、言い換えればそれは『縦方向』に大きくなっていくと言うことですよね。もちろん地中に根を張って。
DQXに言い換えるとそれは職業のレベル上げによるパラメータの強化、装備による強化、ということになるでしょうか。
『デスマス』追加の時点でDQXは『19の職業』が存在することとなりました。職業を『一本の木』と見立てるなら、横一列に19本の木が立ち並んだような感じですね。
『旧スキルシステム』では好きな職業を単独でひとつだけ強化しても、それを『一本の木の成長』と例えて見ることは出来ませんでした。なぜならそこでは『ひとつの職業』が有する全ての"スキルラインのポイントを埋める"ことが成長の最終目標に掲げられていたからです。
その『スキルラインの全埋め』のためには養分となる他の職業の存在が不可欠でした。すると前提として職業を換える毎にポイントの貸し借りが発生することになり、その都度『スキル振りなおし』作業に時間を割くことになりました。
そこでの’成長’とは、言うなれば’寄生’です。単体では頼りない存在を大きく巨大なものへと見せかけるために、横に連なる他の樹木の養分を吸って成長させていただけだった訳です。(現在のウー●ー●ー●プラットホーム事業のようなものでしょうかw )
自然なら19本もの木があれば互いを成長させて根っこを張って『横の繋がり』を活かして組成し支え合っていけるはずです。
現社会の中ではどうしたやり方も、大概長く続くとそれだけで「最善な方法だ」と信じて疑わないもう目的な考え方が一定数として現れます。
ただ新しいものに転換することだけが必ずしも希望に満ちて正しい事である訳ではないですが、大事なのは『何が最善であるか?』から眼を逸らさず考え続け、その事を常に念頭に『いずれのレベルでも’最良’を求めることを止めない』ことであるように思います。何の議論もしない、させないではただ『最悪』であると言う他ありません。
さて、此度の改修は『持ち寄らなきゃならないポイントを稼ぐ為に、特に遊びたい訳でもない職業を成長させる必要』があったとする状況を解消する目的だったと理解しますが、それは改修後、思惑通り状況の好転、解消はされたのでしょうか?
現在そうして「絡み付いたツタ」のような職業間の『繋がり』は消えました。が、それに替わる新たな『横の繋がり』の関連付けが期待されることになっただけ、という気もします。
今後の課題は以前より顕著かつ鮮明で、それぞれの職業がますます個別に『遊びたい!』と思わせる魅力ある職業へとなっていけるかどうかは凄く重要であると思います。
自分の好きな職業を限定して遊ぶ分に限っては改修前と変わらずですが、しかし職業を換える都度起きていた面倒な『スキル振り分け』から解放されて、職業換えの億劫さがなくなった事により遊びやすさが増したということは確かに言えると思います。
それはそれで正解ではあった改修ですが、でもその事と独立したそれぞれの職業が単体でみて魅力あるものかどうかはまた別問題です。
今回の改修ではDQX全体の遊びのボリュームとして見たときはけして広がりが生まれるものとなったとは言えず、大きな課題を遺したまま、小さくスッキリ元へ収まるところへ移行しただけ、という印象です。
旧来のそれぞれの職が今後リニューアルを求められたとき、どのように前身のイメージを払拭して「再輝」していけるか。そのための過程を通る道筋をどう用意されるのか、期待して見ています。
〈3に続く〉
写真と文章は一切関係ありません(w