おさらいのつもりでタイトルに有る『亞伝』について軽く説明させていただきます。
それはDQXの職業システムの外観とキャラデータを流用し、メインコンテンツとは世界軸を異にするダンジョンコンテンツとして、「外接型コンテンツ」との位置付けを明確にする意味あいがあります。発想力を強化するには高い自由度が求められます。そのため本コンテンツは本編とは独立した設計を実現する必要があると考えます。きょうび競争力の強化に関心はなく、必要なスキル育成のための根本的なシステム構築に関心が注がれています。
本稿は自由度の高い妄想を武器に書かれています。
さて、武器種は類似性を排除し完全差別化し、舞台装置に対応した攻略性に影響がでるものにします。職業も同様にします。
複数の個別のダンジョンごとに生息するモンスターにも性質の違いがあり、どの職種のどの武器が効果的かなど、舞台上のシーンごとにどの攻撃が有利か不利か明確に違いがでる仕様とし、パーティの職種や武器の組合せなど攻略の必要性を問う形とします。
例えば範囲攻撃は敵のガード率を下げるものの威力は期待できず、ヤリの直線的なこうげきは防御されやすいものの貫通力やリーチがある、といった特徴付けを施します。するとそのかけひきに応じた舞台装置もが必要ということになります。
地形には属性を付与し、場にいるキャラの属性値の上げ下げに影響するようにもします。自身や敵に有利、不利が顕著となるようにし、戦略に影響するものとします。このことで狭い場所に敵を誘い込んで効果的に殲滅するとか、迷路のような岩窟の中を縫うようにして敵を巻きつつ逃げるといった戦術を構築しやすいものとします。
職によって有利不利が偏らないよう、各ダンジョンの道中それぞれの職業に有利、不利となる敵やボスが配置されます。例えばあるダンジョンでは物理攻撃の効かない敵が深部の宝を守っており、道中は魔法耐性のあるモンスターで埋め尽くされて居るというようなバランスにします。
耐性のある何度も職を換えて再度挑戦することによって少しずつ活路が拓かれていくよう、時に性質の異なる複数のダンジョンを同時並行して攻略する必要も生まれるようにします。
そうして一つずつ自覚される弱点を少しずつ克服しながら強化できる育成内容としていきます。
コンテンツの正式実装までには、これらの意図を汲み取り理解するユーザー有志にアーリーアクセス権を先行販売し、そこで吸い上げられた意見を元に時間をかけてバトルバランスや難度調整をしてゆくこととなります。
正式版ではより多くのユーザー層に沿うようにアプデを行い、ダンジョン攻略を後押しするデジタルカードデッキ(課金要素)を販売します。コレクター性を有し、NPCによる占いでランダムにその都度効果時間を有す追加スキル等の効果が付与されるというもので、一度につき3枚までその効果が現れます。これらカード内容はレア含む類似のものがダンジョン内でも見つけることが可能です。
バトルスピードに関して、懸念されるアクション性にはテンポを低く設定することで対応し、リアルタイムといって他社産MMO作品を意識せず、動作スキルをRPGサイズの緩めのテンポに合わせます。したがって新たに回避動作をワンボタン対応させ、操作性はよりアクションゲームを意識した感覚を採用しつつも強めの動作アクションは要求しない本コンテンツ独自のUIを実現します。
以上を踏まえて想定すると、まず戦術動作として適するのは、ターゲットに対しては常に正面を向けつつ一定間隔(距離)を保てた状態とし、尚且つ移動をも容易にできることが重要です。そして必要に応じてすぐモードの切り替えが出来て、バトル状態から離脱→逃亡へと切り替えられる措置が必要となります。
以上を踏まえると例えば魔法使いなら、段差間を移動しながら詠唱を続け、小刻みな魔法攻撃で敵を足止めすることが出来、戦士であれば盾で防御しながら近づいたり離れたりを可能とすることで、戦略上、退路を確保するなり速やかに逃亡に移行する、といったシーンを可能にします。
万魔の塔に前例が有るように、特に序盤においても状況への認識不足により不毛な全滅を繰り返すといったシーンもが想定されるので、判断ミスによるピンチが生じても咄嗟の行動で回避出来た、といった程度の調節を念頭にコンテンツを設計する必要があると思います。
後編に続く