「ハァ…」
「…りあ君」
「……」
「うぃすたりあ君!」
「は、はい!」
「しっかり仕事したまえ」
「すみません」
「いったいどうしたと言うんだね。休み明けから様子が変だよ?」
「…すみません」
「ここは特に忙しいから疲れがたまるのはわかるが、仕事は仕事だ」
「はい」
「冒険者に不信感を与えないようにしないといけないよ」
「はい!」
(わかってはいるんだけど、仕事に集中出来ないな…)
「…何かあったのかね?」
「……」
「うぃすたりあ君?」
「……」
「うぃすたりあ君!!」
「……ビョルン先輩、ごめんなさいっ!!」
「!!?」
「私、やっぱりコンシェルジュ辞めます!!!」
「え…!?」
「私にはやらないといけないことがあるんです!!」
「やらなければいけないこと?」
「はい!! やりとげないと仕事に身が入りませんっ!!!」
「それをやりとげれば、再びここに戻ってくるんだね?」
「はい!!」
「わかった。本部には私から上手く伝えておくよ」
「ありがとうございます!!」
「がんばるんだよ」
「はい! では、失礼します!!」
私はコンシェルジュの制服を脱ぎ捨て竜のおまもりを求める旅に出発しました。
つづく