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迷いなき旅人

せい

[せい]

キャラID
: ZG579-855
種 族
: 人間
性 別
: 男
職 業
: ガーディアン
レベル
: 126

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せいの冒険日誌

2021-03-13 21:16:51.0 テーマ:その他

番外編☆小さな歌の発表会★第36幕:「六花」「狐花」の物語

   風に乗って神楽鈴の音が聞こえる
   里では豊作を祝う祭りが行われているのだ
   金に輝く稲穂と共に僕は踊った
   人々の想いを受けて、僕は里を守る『神様』となった
   里のために妖を祓い、雨乞いをして…
   けれど僕の姿は人の瞳に映らない
   僕は いつも『ひとり』だった
雪に閉ざされる冬のある日
私達は産まれた
双子で産まれた私達は 不吉だと言われ
忌み子『呪い子』として
社の奥に閉じ込められひっそりと育った
けれど寂しくはなかった
私達は いつも『ふたり』だったから

   ある年の里は 不作続きだった
   忌み子がいるせいだと
   里の大人たちは恐れた
ある日、私達のもとへ怖い顔をした大人達が訪れた
あの子の手をつかみ、嫌がる私達を引き裂き
私の前からあの子を連れて行った
   神の怒りを鎮めるため…と子供は捧げられた
   僕は彼らを止めようと叫んだが
   僕の声は 人に届かない
   子供は……生贄として殺された
いつまで待ってもあの子は戻ってこなかった
里の大人は『神に隠された』のだと言った
   僕は見ていることしか出来なかった
   白狐面に隠して 泣く僕に
   命を引き取る今際の子供の声が届いた
   「あの子をひとりにしないで」と
   僕はその願いを叶えるため
   彼の骸に入った

私は独りになった
災いを呼ぶ子と恐れられていたのに
災いを祓うものとして神楽鈴を振るっている
あの子のことは里の秘密
大人達はなんて醜いのだろう そうして幾年かが過ぎた
里には『鬼の子』が現れるようになったらしい
何処からともなく現れる鬼の子は
ついに私の前に姿を現した

白狐面を被った白い着物の少年
私を同じくらいの背格好で
後ろに束ねられた髪は私と同じ色をしている

ああ、きっとあの子が鬼となって
私の元へ来たのだ
鬼はとても優しかった 里の大人が話しているのが聞こえた
「鬼は要らない 殺してしまえ」
なんてことを言うのだろう
どうしていつもそうなのだ
あの時だって……
『隠された』と嘘をついた

私の大切なもの もう奪わせない
守るの!

…私は呪いをかけた
「みんな 死んでしまえ」…と わかっていたの
鬼の子はあの子ではない
泣き虫な鬼 里の神様…
私の最後の願い 叶えて
そして貴方は
どうか 自由に…
   真っ白な雪の中に
   赤い狐花が咲き乱れている
   雪を駆けて 君の元へと急いだ
   君は僕の願いを知らない
   「あの子をひとりにしないで」と彼は願ったけれど
   その願いは彼だけのものではなかったんだ
   人の瞳に映るようになった『鬼の子』
   僕も独りは嫌だった…

   君の白い衣にも 赤い花が咲いている
   消えるぬくもりを抱えて
   僕は君を失うと知った
   雪に落ちた白狐の面
   風がさらう慟哭は
   雪に閉ざされていく

私を包む狐花
貴方の瞳も美しい赤色だったのね
狐花も 瞳も とてもキレイ
ありがとう…
消えゆく六花と共に
私も彼方へ…
…待たせてごめんね
これからは ずっと一緒だよ…

   幾度も四季は巡った
   狐花の 儚い記憶…
   僕を映す瞳は もういない
   聞くことができない 神楽鈴
   里を守る日々にも終わりが来た
   僕も彼方へいこう
   鳥居を超えて……
   「さようなら」
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