ねねの冒険日誌

名作アニメ劇場29


《前編のあらすじ》

東西新聞の特設会場で、遂に『究極のメニュー』vs『至高のメニュー』の決戦の火蓋が切られた！

『究極のメニュー』の山岡は、新鮮なもぎたてトマトで、『至高のメニュー』の鉄人を撃破したかに見えた。

だが、そこに、思わぬ闖入者が！

謎の声　　「ふふん。
　　　　　　　そんなものを有難がっている奴の気がしれんな」

山岡士郎　「だ、誰だ！？」







　　　　　　　　がらっ！

海原雄山　　「女将はどこだ！！」

MC　　　　　　「えっと。ここは新聞社だから、女将は不在ですが」


海原雄山　　「（気にも留めずに）士郎。そんなものを振舞うとは、
　　　　　　　　お前に『究極のメニュー』など、土台無理な話だったな」

山岡　　　　　「な、なにを！このトマトの味の評価を聞いていなかったのか！？」


　　　　　　　　
海原雄山　　「そのトマトとは、これのことか？」


審査員　　　「な、なにこれ？小麦がなっている畑に一緒にトマトもなっているわ」


海原雄山　　「このトマトは、GMO。つまり遺伝子組み換え作物だ。
　　　　　　　　　小麦の遺伝子にトマトの遺伝子を組み込んで、
　　　　　　　　　小麦からトマトがなるように改良した人造の作物だ」


審査員一同　「そんなもの食べて大丈夫なのか？」
　　　　　　　　「さっきは美味しいと思ったけど、そう言われてみれば味が不自然だったわ」
　　　　　　　　「な、なんだか気持ち悪くなってきた･･････」

山岡　　　　「くっ」


海原雄山　　「士郎。
　　　　　　　　いまや、食は美味しいだけではダメだ。
　　　　　　　　美味しいのは当たり前。その上で、食の安全を担保しなくてはならない。
　　　　　　　
　　　　　　　　人間は、理解できず、得体のしれないものを食べても、心から美味しいとは思えないものだ。　
　　　　　　　
　　　　　　　　そんなこともわからずに、『究極のメニュー』とやらを唱えるとは笑止千万！」



審査員一同　「評決の結果、今回の勝者は『究極』ではなく、『至高のメニュー』に決まりました」


鉄人　　　　　「試合に勝ったが、勝負には負けた。
　　　　　　　　俺の敗因は････････新鮮な食材･･････か」



山岡　　　　　「お、俺は･･･････俺はまだ、雄山に敵わないのか、まだまだ
　　　　　　　　未熟だというのか･････」


栗田ゆう子　　「山岡さん。気にしちゃだめ。次は勝てばいいのよ。
　　　　　　　　今夜は美味しいものいっぱい食べて気分転換しましょ♡」



その夜、栗田さんが、山岡に食べられたのかは定かではありませんが、
いろいろあって、山岡士郎は、栗田ゆう子のクッキングパパとなりました。







山岡　　　「今日みたいに暑い日には、いわしを浮かべてきゅうり・みょうがを入れた
　　　　　　白みそ仕立ての、特製『冷や汁』だ。うまいゾ～～」

ゆう子　　「美味しい！出勤前にこんな美味しい料理を毎日！！私、しあわせ♡」







その頃、鉄人は、新鮮な食材を探し回っていた。

鉄人　　　　「新鮮な食材･････新鮮な食材･･････シンセンナショクザイィィィィ～～～～～～～ミツケタゾ！」


海原雄山　　「な、なんで儂がこんな目に～～～」





Special　Thanks
みどりのひと様
あおば様