春、それは新生活の季節。
ヤンチェス(お庭のプラコン)のつぶやきからも、なにやら春めいた予感を感じることができる。
「お花見のごちそうを用意しました。」
「タンスの中からもっていってください。」
「あ、外のタンスじゃないですよ。」
外のタンスは相変わらずなのだが。
「正面のあれですか?」
「しばらく中に入るなって言われて。」
「通行止めのコーンみたいなものでしょうか。」
入れないのはプラコンだけです。
お客様はご自由にどうぞ。
「こんにちは。」
「いまお部屋をととのえているとこなんです。」
「私のことはまだないしょにしてくださいね。」
実は、日々リア充の像をながめて暮らすヤンチェスがふびんであるとの指摘を受けて、プラコンを補充したのだけど。
どういう設定にするか何も考えないまま、見切り発車でドラマを始めてしまった。
そもそも二人とも年齢不詳だし。
ヤンチェスの娘ということにしようか、それとも奥さんにしようか。
これからどういう展開になるのか、家の主人(私)も、今のところまったく読めないのである。