ほとんどの人が、気づかず通りすぎてしまうもの。
だけど、ふと顔を上げれば、きっと見つけられるもの。
でもそれはもしかしたら、見つけない方がいいものなのかもしれない。
とある冒険者のパーティーが、洞くつの奥でふしぎなものを見つけた。
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「これって、どういうこと?」
「だれかのイタズラじゃない?こんな寒いところに、こんなモンスターいるわけないもん。」
「いや、はるか古代、この国の気候は温暖だったという説があるんだ。
これこそが、それを裏づける証拠だ!」
「じゃあ、大むかしのモンスターってこと?すごいじゃん!みんなで写真とろ!」
大発見にはしゃぐ四人は、このときまだ気づいていなかった。
いつのまにか彼らの人数が、一人増えているということに。
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「はい集まって~」
「撮るよー!」
「ワレラノ セイチヲ ケガスモノ
タダデハ カエサヌ ナス」
この写真を残して、パーティーの消息は途絶えた。
もしもあなたがダンジョンの奥で、不可解なものを見つけたら。
すみやかにその場を立ちさる方が、身のためかもしれない。
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キキ
「って話を、子どものころ、」
「お母さんから、よく聞かされたけど、」
「孫にはしない方がいいんじゃないかなあ。」
キキちゃんのトラウマになってるようです。
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ヤンチェス
「魚が宙に浮いてるとか、」
「そういうレベルの話じゃなくて!」
「さっきはもっと大きかったんです!!」
気のせいでしょう。
みなさん広場でマダイ像もらいましたか?