我がチーム、
【陸亀旅団メギトリ支部】が結成されて、
昨日で丁度、一年になった。
元々おれは、
共に旅を始めた、旅芸人プクリポの【アストさん】、
それと、癒し手のエルフ、【さこさん】の3人で、
気ままに放浪する一介の冒険者だった。
もう一人の創立者である【クレイスさん】とは、
おれが、故郷のランガーオ村から、
グレンへと旅立つ道中に共に旅をした縁で、盟友となった。
基本はアストさん、さこさんと3人で、
時間が合えば、クレイスさんも交えて、
キーエンブレムを求めての冒険の旅。
そんなことが多かった。
ある日の晩、
グレンの宿屋で休憩中、アストさんが言い出した。
『ザラさんは、チームには興味はないんですか?』
当時から、チームに興味がないわけではなかった。
色々な冒険者が集まり、情報を共有し、
そして、時には共に戦う。
実に楽しそうではある。
でも、おれは、それまでの旅で、
(※ ↑別のオンラインゲームの話になります;w)
色々な人たちと関わりをもってきて、学んだこともある。
確かに、チームは楽しいものなのかもしれないが、
中には、人が集まることで生じる、いろんな人間関係や、
押しつけがましい【絆】と言う言葉に嫌気がさすような人もいるだろう。
気軽に人と組めない人ほど、きっとそれは解っているはずだと思う。
おれは、旅の仲間だった、
プクの旅芸人と、エルフの癒し手に、思い切って聞いてみた。
『もしおれがチームを創ったら、入ってくれますか?』
お二人の返事は、即答だった。
おれは、ちょっとだけ、泣きそうになった。
その後、数奇な縁が重なり、
結局クレイスさんも、ウチに来てくれることになった。
それからは、どこの国の所属になるか決めるべく、
みんなで大陸各地の都市巡りの旅が始まった。
5つの王国を回って、各自の印象を元に多数決。
決まったのは、景観と利便性から、メギストリス王国となった。
そして次は、チーム名の決定。
ザラターンというのは、
大海原を漂う、大陸のようにでっかい亀の名前だ。
その意を込めて、おれが考えたチーム名は、
【大陸亀の旅団】。
それをベースにして、何時間かの会議の末、
現在の名前になった。
あとは、エムブレム。
どうせデザインするなら、ある程度の意味を持たせたいと、
亀の甲羅を思わせる六角形の中心に、
メギストリスの紋章を据えてみた。
☆ ☆ ☆
☆ ☆ ☆
かくして、去年の9月25日。
【陸亀旅団メギトリ支部】は結成された。
4人だけで始まった、小さなチームだ。
チーム大使から贈呈された、
通信用の道具と盾カバーに、
みんな大いに感激していたのを覚えている。
☆ ☆ ☆
☆ ☆ ☆
あれからもう1年。
自慢できるチーム活動など、やった記憶はない。
チームメイトだからって、四六時中行動を共にするわけでもない。
外部の人と組んだって自由だし、
一人で行動したっていい。
そんなことで、チームを結成した意味はあるのか、と
問いたくなる人もいるかもしれない。
それについては、自信を持ってイエスといえる。
・・・例えば。
一人で冒険中に、お腹がすいたとき。
『腹減った・・・』
と、一言つぶやいてみれば、
言葉を返してくれる仲間がいる。
レアアクセGETしたとき、
福引き券の束が全部小びんに変わったとき、
一言叫んでみれば、
返事はすぐに返ってくる。
『おお~』 『すげぇ!!』 『出すぎでしょ・・・;』
『ドンマイ』 『ざまぁw』 『あらら;w』 『くれ!!!』
たったそれだけで、
喜びは増すし、痛みも減る。
チームって、そういうモノなんです。
もし、人との関わりに、期待と不安を感じている、
アストルティアに降り立ったばかりの冒険者の方がいれば、
どうか恐れずに、仲間を捜してほしい。
そして、仲良くなった人と、チームを作ろう。
LVを上げた、先にあるもの。
装備を整えた、その先にあるもの。
きっと、答えは見つかるはずだ。
※勧誘の記事でも書こうと思ったら、
変な方向に行ってしまった。
まあいいか!あっはっは!
~~~FIN~~~