闇の溢る世界。
ここは、その【深淵】へと続く洞穴だ。
驚くほど静かで、空気は澄み渡っている・・・
空間の中心には、いつ、誰の手によってかは解らないが、
清らかな水で満たされた泉が設置されていた。
泉の中心には、謎の石碑が立てられていて、
その石碑の台座には、綺麗な花が供えられている。
石碑の文字を読み解く術を、我々は、持ち合わせていない。
ただ、石碑に彫り込まれた、
端正な顔立ちの【誰か】の横顔だけ、見て取ることができる。
髪は長く、その顔立ちは、おれには中性的に見えた。
石碑に刻まれているのは、誰なのか。
そして、この石碑に花を手向けたのは、誰なのか。
この先に待ち受けているのは、
本当に、世界を滅亡に導く【災厄の王】なのか?
疑問は残る。
だが元々、アストルティアの常識を逸している、闇の溢る世界では、
これ以上の問答をしても、答えが得られるとは思えなかった。
とまあ、そんなことを考えてる暇もないほど、
我々は【フルスロットル】だった。
この泉など、暴走した冒険者共にとっては、
ただの玩具にしかならない。
泉の水を飲み干さんばかりに、ごくごくと喉を潤す我々。
潤す、潤す。まだ潤す。
どんだけ喉潤すんだ、あんたら!
やめて!本当に、泉枯れるから!!
この泉、もって帰りたい、と、皆の見解は一致する。
どうせなら、チョッピ荒野にでも置けばいい、と、冗談混じりで笑うも、
その案は採用された。
5分ほど止まったろうか。
腹がいっぱいで動けない者、
なんか知らんが、泉の水で酔っぱらってしまった者、
ところかまわず嘔吐する者なども現れはじめた。
ああもう、いわんこっちゃないw;
おれは、皆を見渡し、口を開いた。
ザラ 『さあ、帰るかw』
モモさん 『マテ』
ああ、緊張感の、欠片もない。
でも、そんな災厄の王との戦いも、あって良いじゃないかw
こんな、おバカ集団の一翼を担えたことが、
何故かおれは少しだけ、誇らしかった。
さあ、決戦だ。
今回は、事前の策など、ありはしない。
だが、皆が熟練の冒険者。
各々が、仲間を信じて、
やれることをやりきるならば、きっと戦いは成立する筈だ。
そう、これが、モモチームの戦い。限りなく通常運転w
無理、無茶、無謀は承知の上というやつであるw
我々は、気合いの声とともに帝王に突撃した。
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☆ ☆ ☆
頑張った!!
勝てた!!
良かった!!
死闘、激闘、22分。
危なかった、と言う人もいれば、
この上なく安定していた、と、言う人もいた。
一見、無茶苦茶な感想だが、きっと、そのどれもが正解なんだと、
おれは思う。
故郷の石で、主催のモモさんのゆかりの地である、レーンへ飛ぶ。
ついでに、おれはタンスでしけってた、
【打ち上げ花火】十数発を、祝砲代わりに打ち上げてみた。
これで、また、一つの大きな節目だな・・・。
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☆ ☆ ☆
最後に、記念撮影をして、お開き。
参加者の皆様、主催のモモさん、
愉快、痛快なイベントをありがとうw
本当に楽しかったですw
~~~FIN~~~
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