※DQXと直接関係のない記事(第三話)を綴ってあります。
興味のない方はすっとばしてやってくださいw
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初日の出来事が、軽くトラウマとなっていたザラだったが、
しぶとくも、まだオンラインの世界にとどまっていた。
(;゜ロ)< このまま泣き寝入り(?)はごめんでごわす!
まずはとにかく、チャットシステムを使いこなせないと
文字通り、お話にすらならないか。
しかし、人目に付かずチャットの練習をできる場所が、
砂漠の街には見あたらなかった。
考えた結果、おれは、ほとんど人のいないサーバーを選んで入り、
その一画に、自ら街(=チャットルーム)を建てることにした。
街のテーマは
【一人で遊んでいます。】
だ。
(;゜ロ)< ・・・ ・・・ ・・・
我ながら少し情けなくなったが、
この空間ならば他人と関わらずに、
好きなだけシステムをチェックすることができるはず。
よし、そうと決まれば好きなだけ色々いじってみよう。
なんだか、ちょっとだけ楽しくなってきたぞ・・・!
と、調子づいてきたのもつかの間。
ああ、オンラインの神は、
よほどおれにこのゲームを遊んでほしくないのか。
おれだけの秘密の隠れ家のハズだったこの快適空間に
突如として、一人の狩人の影が。
(;゜ロ)< は? え・・・!?
我が『ぼっち城』に土足で乗り込むその狩人の名はー・・・
【 HUNTER 】
HUNTER(ハンター)とは、
キャラを作成するとき、何も入力しなければ
この名前になる、というデフォルトネームである。
その時のおれが知る由はなかったが、
この名前の人は、ネット住民達からは
【 フンター 】という蔑称で呼ばれ、
荒らし目的で好き勝手行動したり、
ゲームのルールを良く分かってなかったり、
まだローマ字の読めないキッズだったり、と、
困った人である確率が高かったのだそうだ。
HUNTERはずけずけと、
おれの街に侵入し、のたまった。
『 こんばんは 』
訳も分からないまま、
おれも何とか、こんばんは、と挨拶を返す。
HUNTERは、
柔らかな物腰(想像)で微笑む。
『 何か手伝えることはありませんか^^ 』
ザラの頭は、しばらくショートしていた。
あれ、おれ【一人で遊んでるアイコン】出してたよな・・・
この人はなぜ入ってきた?
で?え?何食わぬ顔で何いってんのこの人;?
おれは一人でチャットとかの練習してたんだけど;
え?えーとつまりあれだ・・・
ぐああ、もういやだわけ分からん!
とにかく一人にしてくれええ;;
と、頭のなかはぐちゃぐちゃだったが、
実際のザラはというと
『 チャット 』
『 苦手なんですが 』
の二言を発するにとどまっていた。
HUNTERは、『^^』と、
初心者君、君の言いたいことはよく分かってるよ、
と言わんばかりに微笑み、
『 好きなクエ貼って(選択して)ください^^ 』
と続けた。
(゜△゜;)
おれは何だか遠い目になりながらも、
どう断っていいのか分からず、
HUNTERと共に、2、3クエこなしたのである。
その間お互い、ほぼ無言だったが、
HUNTERが良い人であるのはなんとなく伝わってきた。
お節介の度は過ぎてる気もしたがー・・・
とにかくそれよりも、その無言の2、3クエの間に
おれの神経はすり減り、MPは枯渇しかけていた。
『 次は何をしましょう^^ 』
そう微笑むHUNTERに、おれは必死で
『 もう十分です 』
『 ありがとうございました 』
と打ち込むのが精一杯であった。
HUNTERは微笑みながら別れの挨拶を述べ、
風のように去っていった。
どっと力が抜け、ぐったりとなるおれ。
ありゃなんだったんだろう。
まさか、
ぼっちのおれにカ○コンの人が見かねて
助けにきてくれた、とか・・・?
などと、変な妄想まで沸きだしてくるほどであった。
まあ、でも・・・
荒療治にはなったが、
この出来事が、ほんの少しだけ、
おれがこの世界でやっていくための光明になったような気もした。
~~~つづく~~~