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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

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ザラターンの冒険日誌

2015-11-10 21:30:44.0 2015-11-10 21:31:38.0テーマ:その他

上を向いた日 ~~砂漠の街と、温泉の村が教えてくれたこと④~~

DQXと直接関係のない記事(第4話)を綴ってあります。
興味のない方はすっ飛ばしてやってくださいw ☆              ☆               ☆


あれから

ザラは、なんとか砂漠の街にとけ込むことができていた。

背中を押してくれたのは
DQXにも搭載されているあのシステム


【 定型文 】


の存在だ。


ザラのテンプレはこう。


【こんばんは~】
【チャット遅いかもですが】
【ご一緒してもいいですか?】

大体これだけ最初に言っておけば、
あとはちょこちょこ喋るだけで、驚くほどスムーズに
野良生活を送ることができていたのである。



しかしー・・・
淡々と進むクエ回しの日々に
おれは段々違和感を感じ始めていた。


おれは別に、効率よくランクを上げたいわけでも、
いち早く良い装備がほしいわけでもない。

極論、別に他人の協力を仰がずとも
一人で装備を集め、大概のクエをやり抜く自信はあるのだ。



それでもおれが仲間を求めるのは・・・



(;ロ)< ぶっちゃけフレが欲しかったんです!



そんなある日。

ザラは偶然、唸るほどの凄腕の2人組と
共に狩りをする機会を得ていた。


その二人は知り合いらしく、
まるでルパン三世が、
相棒と話してるようなニヒルな会話が、
初心者のおれにはすごくカッコよく見え、
その人たちに、羨望の気持ちさえ沸いてきていた。


クエが終わった後、
なんとそのうちの一人が、おれに話しかけてきた。


『 ザラさん強いねぇ! 』


(゜ロ)< !!


ベテランっぽい人たちに、
実力が認められてた!?

おれは嬉しくなり、
柄にもなくそこから会話は少し盛り上がり、
おれは街に来て初めて、すごく楽しい気持ちになっていた。



(゜ロ)、 これか!おれが求めていたものは!



これは・・・いける!
この人等にフレ申請するしかないッ!
と思いつつ、なかなか踏み切れないザラ。


その姿、もはやヒストリカ博士の如し。


勇気を出せおれ!

ザラターン・イズ・奮起!!




(゜ロ)< ミーとダチらなぁい!?



勇気を振り絞り、
そう打ちかけた瞬間(台詞は変えてあります)


間が悪く、
街に新しく訪問者がやってきた。




訪問者の名は



【 HUNTER 】



無論このHUNTERは、前回の人とは別人である。
何せデフォ名なので、珍しい名前ではないのだ。


彼は挨拶もなく、
無言でおれ達のいる酒場へ押し入り、クエを受注し、
ボードに貼り付けた。



挨拶がないだけでもマナー違反になるが、
クエ回しルールも無視して、
無言でクエを受注しても、ついていく人はまず居ないだろう。
そういう輩には無視を決め込むのが
狩人たちの暗黙のルールであった。


凄腕の二人も、一言も発する気配はない。

そういうときの街の空気は何より苦手だったが、
とりあえずおれも、それに倣っていた。




だが、その日は少し様子が違った。





『 こんばんは 』



無言のHUNTERが、口を開いたのである。



『 てつだってもらえませんか 』



順序は滅茶苦茶だが、一応筋は通してきた?




おれはベテランの二人を見る。
二人は、何も発さない。肯定も、否定もしない。



『無言』『荒らし』。その対策、か。





『荒らしって最近多いんだよねw』




初日のおれとHUNTERが、なぜか重なって見えた。

無言?荒らし??



・・・違う。



この人は、知らないだけなんだ。

困ってるかもしれないんだ。




・・・と、そう思ったのが良くて3割
つまるところ、おれはその沈黙に耐えきれなかったのだ。




『 おれでよければ 』



おずおずと、手を挙げる。



『 いてら~~w 』



ベテランたちは、笑って送り出してくれた。
なんだ、貧乏くじってことか。


狩猟は、HUNTERが一度やられた以外は、滞りなく進んだ。
【尻尾お願いします!】にはイラっときたけど;



彼はクエの終わりに、定型文でこう言った。





【 グッチョブです! 】




なんだそれ
おもしろいと思って定型文を編集したのか。
苦笑いで『w』と返す。


彼は、得意げにまた口を開いた。




【 グッチョブです! 】



不覚にも、画面の前で吹き出してしまうおれがいた。



街に帰ると、ベテランたちはもう居なかった。

まあいっか、と思った。




見上げれば、砂漠の空はこんなにも青い。


おれの中でようやく何かが始まった。


そんな気がした。



          

                      ~~つづく~~
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