今日は、副長のアストさん(ソウルフルver)が、すばらしい討伐依頼の情報を持ってきた。内容はー・・・
【ライノスキング30体討伐!】
なんと報酬額は、一人頭11000Gを越えている。
その場にいた団員たちは目を丸くした。
元々円らな瞳をしているカタキさん(写真左の、背伸びしているプク)などは、
「むううううう!」
と唸っているほどだ。完全に瞳が『G』になっている。
我々は、満場一致でアストさんの依頼書に便乗することにしたのだった。
狩り場《エピステーサ丘陵》に赴いた陸亀旅団4名は、順調に【ライノスキング】を狩りはじめた。
今日はこの場所も空いているようで、実に快適に戦うことができる。
魔物からしてみればたまったものではないだろうが、我々は雑談しながら戦っていたほどだ。
だがー・・・
半分ほど狩り終わった頃だろうか、
おれは、なんだか違和感をおぼえ始めていた。
ん?
今、何体目だっけ?
普段なら、倒したモンスターの数が分からなくなることなど無い。
それは、別に倒した数を覚えているからではなく、
依頼書に逐一チェックを入れていくからなのだが・・・。
・・・依頼書にチェック?
おれは背筋が凍った。雑談に気を取られ、気づかなかったがー・・・
まさか、受注し忘れた?
いや、そんなことはない。
皆が準備している中、おれはアストさんと一緒に、真っ先に受注して、後からきた二人に、
ザラ「ちゃんと受注は済ませましたかいw?」
などと、リーダー気取りで余裕をぶっこいていたほどだ。
そうだとも、依頼書なら確かにこの手にー・・・・
手元に目をやった瞬間、おれは再び凍り付く。
なぜならば、おれが持っていた依頼書の内容はー・・・
【ブルベリーノ10匹討伐!】
何がおこったのか一瞬理解できなかった。
だが、落ち着いて考えると、どうやらおれは、討伐隊員から見せられた依頼書の束から、手が滑って目的外の物を抜き取っていたのだろうと思われた。
顔に不自然な笑顔を浮かばせ、あぶら汗をかきながらおれは思った。
ザラ (余裕ぶっこいてた手前、これは)
ザラ (言えん、みんなには言えんぞw;)
かくして、急に無口になっていたであろう団長を尻目に狩りは続けられ、【ライノスキング30】は達成された。
その後も我々は、メンバーで持ち寄った、ちょっと美味しい報酬の依頼書を片づけるツアーなどに行ったりしてきた。
そして解散後ー・・・
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一人だけの二次会が始まる・・・。
結局皆にはバラしたけどね!!
よい子のみんな、受注した依頼は、一度確認してみよう!!
まあ、こんな失敗を犯すのはおれだけのような気がしないでもありませぬけども;;
~~~FIN~~~