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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

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ザラターンの冒険日誌

2021-12-11 16:18:24.0 2021-12-11 19:47:54.0テーマ:その他

知られざる聖戦④(※Ver5までのネタバレ注意)

『 ルクスガルン地下大空洞 』。

地上と魔界とを繋ぐ、
トンネルの役割を果たしている
地下渓谷である。

大門を潜った冒険者達は一路、
魔界を目指し、この大空洞を進む。
無論おれもまた、その集団に紛れていた。

☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


冷たい湿気を含んだ岩盤から生える、
巨大キノコの発する青い燐光が、
洞穴内をほの暗く照らす。

ちなみにこのキノコ、
最近の魔界では、佃煮にすると
炊きたての白米によく合うと評判で…
おっと失礼。

…そんなどうでも良い話題が出てくる程に、
平穏な道中。

最悪、盾島に現れた
魔物の群れの『第二陣』と
かち合ってもおかしくはないと
覚悟していたが…
どうやらその心配も無さそうだ。


静寂の中。
ぴちょん。ぴちょん。と
石清水の雫が落ちる音に耐えかね、
遂に緊張の糸が切れてきたか、
誰かが呟いた。


『 遠足みてえだな… 』


その言葉を皮切りに、
大所帯の大空洞は、
だんだんと賑やかになってゆく。


『 先生!おやつは
  何Gまでですか! 』

『 ファイアタルトは
  おやつに入りますか! 』

『 万魔用のやつでしょそれ。 』


『 でねでね!そこで
  メタル逃げると思うじゃん!
  そしたら振り返ってきて
  ずどーーん、て! 』


しまいには、全くいつもの調子である。
……世界の終末、どこへやら。

まあもっとも、
我々の身に降りかかった
『 世界滅亡の危機 』は、
今世代だけで考えても、
一度や二度ではなかったりする。

災厄の王。昏き悪夢。時空の大繭、
破壊の神…

いついかなる時も、
アストルティアは守られてきた。
勇者と、盟友、
そして我々冒険者をはじめとする、
彼女らをサポートする者達によって。

故に、
『本当に世界が終わる』と
信じている者は案外、
少ないのかもしれない。

…目を細めて喧噪に身をゆだねていると、
前を歩いていたエルフの僧侶が、
ふいに立ち止まり、うつむくのが見えた。


『 大丈夫? 』

『 具合でも悪いのか…? 』


おれを含め、周りの数名が声をかける。


『 あ、いえ…すみません。
  どちらかというと…逆なのです。 』


そう言うと彼女は、
首にかけたロザリオを手に取り、
おれ達に見えるように掲げた。


『 魔界へ赴こうとする、
  私たちの行いは、言うなれば、
  女神の意志に反するもの。 』


それなのに…
進むにつれ、魔界が近づくにつれて、
女神の存在を、加護の力を、より強く
感じられるようになってきているのだ、と
彼女は語った。


…言われてみれば、
ロザリオの纏う黄金の輝きが
いつもより、力強いように…
み、見えなくも…

…正直、よく分からん!と思いながら、
無理矢理難しい顔を作って
しげしげと眺めていると…


『 もしかしたら女神サマも、
  悩んでいたのかもねェ。
  魔界、切り離すって事。 』


近くにいた、
両手剣を背負ったウェディの闘士が
そう呟いた。



女神も、悩む、か。

…なんとなく、その言葉が
脳裏に引っかかってくる。


もし、もしも…

創生の女神すらも
時に思い悩み、迷い…

苦しみながら、己の往く道を
決断すると言うのなら…


『人』と『神』の違いって、
いったい何だろう。


神と神。

 …神と、人。



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 …女神様も、
  クラムベリーのパイを食って、
  笑ったりすんのかね… 』


ぼんやりと、そんな言葉が口を突いて出る。


『 なんだそりゃ。顔に似合わず
  ロマンチストだね、アンタ。 』


…闘士の言葉で、
ふと我に返ったおれは…
そうでなきゃ、
こんなヤクザな商売やってねえ。
と、照れ隠しに肩をすくめた。

ちげえねえ、と、彼は笑う。

一頻りの会話が終わった後…


『 女神も悩む、か。 』


今まで無言で話を聞いていた、
顎髭を蓄えた人間の天地雷鳴士が、
腕を組みながら唸った。


『 だとすれば。本当に
  【覚悟を決めるべきだった】のは…

  女神でも。勇者でもなく。

  ワシら、普通の人間だったのかも
  しれぬのう… 』


その言葉にハッとなり、
周りの皆と、顔を見合わせる。

…皆が同じ表情だった。


『 少し…急ぐか。 』

『 ですね。 』

『 おうよ! 』



~~つづく~~
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