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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2024-03-30 11:09:14.0 テーマ:その他

天星(3)(※ver6範囲までのネタバレ注意)

『 綺羅星、か…



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


見上げれば、満天の星空が広がっている。


ここは天星郷。
おれ達は今、相当な上空に居るはずだが…
それでも星達は、高く、高く瞬いていた。


『 だが、大人になるにつれ、
  気付いちまったのさ。
  テメェが只の『群衆』でしかねえんだって。

  どんだけ直向きに努力したって…
  どんだけ必死に手ェ伸ばしたって…
  あの星には、決して届かねェンだ、ってな。


ゲンの言葉に、おれも心当たりはあった。
いや…それはきっと、珍しい話じゃあない。
多分、誰もが通る道なのだ。

憧憬、挫折、そして…

それでも。
自分なりの答を探して、
人は、歩いてゆくのだろう。


( 群衆、か…


『 そいつを認めたく無くてよ。
  がむしゃらに足掻いて、走って…

  色々と拗らせて、
  気付けば海賊になんてなっちまってよ。

  ま、これはこれで割と楽しかったが…

  それでも、たまに思うのさ。
  ここは、俺の居場所じゃねェ。
  『こいつ』は俺の望む俺じゃねェ、てな。


『 ゲン…それは…


『 天使サマにでも縋れば、
  何とかしてくれんのかねェ、と
  こんな『お空の上』まで来ちまったが…
   
  お前にも分かるだろ?
  『天使』なんて…
  ただの、『羽根の生えたクソ人間』よ。
  ハッ!てんでアテが外れちまったぜ。


そう言ってゲンは、おれに背を向けたまま
皮肉に笑うのだった。

確かに、天使も…魔族も。
人間と大して変わらない存在だった。
事実は小説より奇なりと言うが…
そうでも無い事も、ままあるモノだ。


( 届かない、星…


…視線を空に戻せば、星空に混じって
巨大で歪な、魔眼の月が目に入ってきた。


おれ達が こうしている今も、英雄達は
世界の命運をかけて戦っているのだろうか。
  
おれはふと、ラダ・ガート王の
横顔を思い出した。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


“ ふ、当の本人は、こうしてのんびり
  地図でも描いている方が
  性に合っているというのにな… “


“ ザラターン。お前はおそらく、
  俺の踏破できなかった様々な場所を歩き…
  俺の見る事の無かった
  色々な景色を見てきたのだろう。 “


( ……


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


おそらくだが、
天星郷に召された英雄達の中に、生前
『成りたくて英雄と呼ばれる存在になった人』は、
一人もいない。

そして、自らの本懐遂げ、己の人生に真に満足し…
心から笑って一生を終えた人も、
きっと、一人もいないのだろう。


故に。
そんな思いをする者を、もう出さない為に。
彼らは神として、現世に舞い戻って来たのだ。


( それに…


『 ゲン…
  彼ら…英雄達が求めてやまなかったモノを、
  おれらはきっと、幾つも持ってる。
  それじゃあ駄目なのか?


おれの言葉に海賊は振り向かず、
返事代りに鼻で笑ってみせた。


『 『無い物ねだり』ってか?
  バァーカ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 テメェの欲しいモン、
  手に入れらンなくて人生、楽しいかよ?

『 …!


ゲンの言葉は、的を得ているように思えた。

おれは『冒険者』を己の天職だと自負しているが…
そうは思っていない同業者も、
きっと沢山いる事だろう。

ある意味で、おれは運良く
自分なりの『小さな星』を
掴めている状態と言えるだけなのかもしれない。


『 英雄ってヤツ等ァ、皆バカだぜ?
  絶対的なチカラを持っているクセに、
  何故そいつを、テメェの人生
  謳歌する為に使わねェ?

  ま、だから『英雄サマ』なんて
  呼ばれてんだろうがな…

  俺ァ英雄のチカラは欲しいが…
  『お使いだらけ』の人生なんてゴメンだね。


『 お使いだらけの人生、か。
  はは、そう言われると、
  英雄も形無しだな。


『 お前ェの事だぜ?
  ヘボ冒険者!


『 ん? ああ”!? 
  やるかッ!?

『 やらいでかァッ!!


『 海賊め、今日こそフルボッコにして
  魔法戦士団に突き出したらァァッ!

『 やぁっってみろやァァッ!!


天星郷の星空に、
再び剣戟の音がこだまする。

まったく。この男とはやはり、
話が合いそうも無い。



~つづく~
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