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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ザラターンの冒険日誌

2024-06-22 01:22:59.0 2024-06-22 10:22:03.0テーマ:その他

天星(23)(ver6範囲までのネタバレ注意)

『 賭けに、負けた…!?


おれは まだ、ゲンの攻撃を躱し続けていた。
意識はしっかりしているようだが…
体だけ乗っ取られているのだろうか?


『 あァ。
  
  英雄レオーネが
  ジア・クトの核を飲んで強大な力を得たって
  噂を聞いてな…

  モノは試しだったんだが…!
  所詮、俺の器じゃ英雄の様にゃいかねェらしい。

ゲンが、歯を食い縛って
どうにか己の挙動を制御しようとするが…

動きは多少鈍くはなれど、
やはり完全に自由に、とはいかず。

諦めたように舌打ちをした。


『 ま、いいか。
  一瞬でも『向こう側』を観られたんだ。
  悔いは無ェ…

『 馬鹿、諦めるな!意志を強く持て!
  気合いで乗っ取り返してやれッ!!


『 …ダメだ。
  根性でどうにかなりそうな感じじゃねェ。
  乗っ取られるっつーか…

  身体も、頭ン中も…
  徐々に、別のモンに
  『書き換えられてゆく』感覚なんだ。


『 !?


『 聞け、ザラたん。
  俺ァもうすぐ完全に…


  『俺じゃねェ何か』になり果てる。


『 なんだって…!?


『 そいつが何モンかは知らねェが…
  強大な力を持ってンのと、
  この世界の住人に殺意を抱いてるのは
  確かだろうよ。


『だから…』と、奴は苦々しく笑う。


その言葉の先を察し、おれは血の気が
急速に引いてゆくのを感じていた。


『 ま、待てゲン…


…もしも今、奴の意識が完全に消え、
新たにジア・クト側の何かが
誕生してしまえば。

もはやロクに余力の残されていない
おれとツキモリは即座に殺され…

その後、天星郷や…下手をすれば地上にも。
どんな被害が出るか知れないだろう。


…ゲンはおれに。

『 決断せよ 』と。

…そう言いたいのだ。



『 な、何か…必ず!
  他に方法が…!

『 悪りィが
  あんま時間が無ェみてえなんだ。

  チョロ甘な お前ェに、
  ケツ拭かせンのは忍び無ェが…
  その剣なら、やれるハズだ。

『 ふ、ふざけん…なよ…


『 別に お前らが皆殺しになんのは
  どーでも良いンだが…

  それを『俺』が。
  『誰かのお使い』でやらされンのは
  ガマンならねェ。

『 ゲン!


『 頼む。


  ……頼むよ。


『 !!


…淡々とした軽口と裏腹に。

奴は本当に辛そうな目をして、
おれに頭を下げた。


大の男の…本気の懇願だった。


『 ちくしょう…ッ!


ゲンを救えるのは、今この場に…
おれしかいない。



…覚悟を決め、腰の剣に手をかける。


『 …ありがとよ。


その覚悟を汲んでか、
ゲンは静かに微笑んだ。



『 …言い残す事は?

『 そうさなァ…


☆   ☆   ☆


『 初めて戦り合った時の事、覚えてっか?

『 ああ。

『 お前ェ、メチャ不利な状況なのに
  俺の手下共を殺さなかったよなァ。

『 …そんな事もあったな。



“ 手加減かァ…?
  舐めくさりやがって! “

“ ふん縛って突き出すと言ったろう。 “

“ それでテメェが死んでちゃ
  世話無ェぞチョロ甘野郎! “

“ 死なねえよ!余計なお世話だッ! “



『 …大して強くも無ェ癖によ。

  お前ェは。俺がこれまで…

  生きる為の重荷になって
  泣く泣く棄ててきた色んなモンを…

 『今でも大事に背負ってま~す』みてェな
  真っ直ぐなツラして突っ込んで来やがってよ。

  …あんときゃ心底苛ついたぜ。


『 …そうか。


『 だけどよ。
  今にして思えば。
  俺ァ、そんなお前が…

  ちょこーっとだけ、
  羨ましかったのかも知れねェ。


『 …!


『 だからよ。
  お前ェは、これからも…
  そのまま進め。

  俺を越えて、その先へ行け。

  そしていつか…


ゲンは、苦労しながら腕を動かし、
高く…天星を指差した。


『 …掴め。



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 馬鹿野郎…ッ


おれは涙を堪えるのに必死で、
ついぞ空を見上げる事が出来なかった。


『 へへ、そんだけよ。
  じゃ、ヨロシク頼まァ。


…何か言おうと。言わなければならないと。
必死に思案したが…
どうにか口を突いて出てきたのは…


『 ゲン…ありがとうな。


…礼の言葉。それだけだった。

奴はそれを聞いて、
いつものように喉を鳴らしたのだった。


…改めて、剣に手をかける。 

その瞬間だった。



『 ふんぬらーーッ!!


『『 えっ? 』』


…なんか…良く通る気合いの声と共に、
妙な物体が飛来してきたのだった。


~つづく~
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