目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}{{ optionalYear }}
    {{ entryTitle }}  {{ charaName }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}
    {{ charaName }}

ザラターンの冒険日誌

2024-06-29 00:27:09.0 2024-07-02 22:03:56.0テーマ:その他

天星(25)(ver6範囲までのネタバレ注意)

ゲンの口から飛び出した、ジア・イロンの
『真紅の核』を、すかさずブーツの底で捕らえて
地面に打ち付け、間髪入れず剣を突き立てる。


( こんな物騒なモン…
  もう誰の手にも触れさせるか!


果たして。

剣の切っ先が滑り込んだ真紅の核は、
切り口から微細なヒビが広がってゆき…
遂にはそのまま、音も無く崩れて消えたのだった。


納刀してすぐ、祈るような気持ちで
ゲンの様子を確かめる。

地に伏せて むせ返る奴の皮膚は、
みるみるうちに硬質化が解けてゆき…
元のウェディのそれに戻っていった。

…恐らく、ジア・クト化から
引き戻す事に成功したのだ。

おれは天を仰いで、腹の底から安堵の息を吐いた。
閉じた目蓋の端から一粒だけ…涙が滲む。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 あァー…
  ダセェ…糞ダセェ…
  生き延び、ちまった…!

  何ってこと…しやがるんだ…


ジア・クトの支配から解放されて早速、
奴は力無く悪態を吐いた。


( 確かに…ゲンにしてみりゃ、
  おれに斬られてた方が
  『楽』だったのかも、な…


届かぬ星に手を伸ばし続ける事に疲れ…

決死で選んだ最後の『賭け』に敗れて。

…奴は終わりを望んでいたのだろうか。


奴を引き戻したい、と願ったのは…
単なる おれのエゴ。


( それでも…


おれは、地に伏せたままのゲンの隣に、
静かに歩み寄った。
今の奴に、何を言っても届かないかもしれないが…
そうせずには いられなかったのだ。


『 …賭けに負けて素寒貧、か?

  なら、無理でも無謀でも。
  潔く…歩いて行くしかないな、
  『向こう側』には。

  …おれも そうする。


『 ……


『 遥かなる旅路だ。
  確かに一生、辿り着けないかもしれん。

  でも…明日の事なんて、結局。
  誰にも分かりゃしないんだ。

  歩いてみたら案外。
  道すがら…望んでもみなかった
  『何か』がひょっこり見つかる…

  …なーんて事も、もしかしたら 
  あるかもしれんぜ。

  …だろ?


『 ……

  けっ!……だからテメェは…
『 わあーーんっ!!


奴はこちらに振り向かず、
何かを言おうとしたが、それは…

ゲンが元に戻って感極まったか。
涙と鼻水を垂れ流しながら駆け寄ってくる
エスタータの声に遮られた。

苦笑まじりでそれを迎えようとすると…

ふと、近くまで来た吟遊詩人の足が。
ついでに涙と鼻水が。
ピタリと止まった。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆    ☆


『 うわ きちゃない…
  そして くさっっ!!

『 大概お前ェのせいだろがァァッ!!

『 ほら、ツキモリうなされてんじゃん、
  匂いで!

『 聞けよォォッ!!


見ればすっかり彼女のペース。
思わずツッコミを響かせていたゲンが
ふと我に返り、咳払いをした。


『 あー…
  なんっか…色々悩んでたのが
  馬鹿馬鹿しくなってきたわ…

  やっぱ…敵わねェよなァ…
  嬢ちゃんには。

『 はは…まったくだ。

『 ほめても何も出ませんよー
  激戦すぎて さっきので鞄、
  空っぽなっちゃったし。

『 要らねえ!
  お前ェの鞄、もはやトラウマもんだよ!


そのままゲンは、仰向けに地面に寝転がる。
その一瞬後、奴の表情が変わった。


『 あン?

  なんか、魔眼の月が…
  デカくなってねェか?

『 ん?


空を見上げれば、確かに
魔眼の月が、先ほどより少し近くに見える。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 月が落ちてる…?
  いや違うな。

  上昇してるんだ。
  この試練場…いや、多分…
  天星郷全体が。


確か天使長の話では、最終的にフォーリオンを
高高度まで引き上げて、
破壊工作を終えた英雄達と合流、
そこから総力戦を行う手筈だったはず。


…目を凝らせば、魔眼の月の周りに
色とりどりの光源が明滅しているのが見える。

おそらくは、あそこでも
激しい戦闘が繰り広げられているのだろう。


ふと、空中戦の訓練をしていた友の顔が
頭に浮かんだ。


『 とうとう始まったんだな…
  英雄達とジア・クトの王の
  最後の決戦が…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆  ☆

だが、今更 出涸らし状態のおれ達が
ジタバタしたって仕方無い。

あとは天星の英雄達と…
それぞれの戦場で踏ん張る仲間達を信じるだけだ。


( せめて祈ろう。
  彼らの武運と…そして無事を。


…その後、天使のおっさんが
救援を連れて来た所で、
完全に緊張の糸が切れた おれは、
気を失い、盛大にぶっ倒れてしまったのだった。



~つづく~
いいね! 14 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる