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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

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ザラターンの冒険日誌

2024-09-21 22:50:58.0 2024-09-22 21:38:58.0テーマ:その他

砂の記憶(2)(ver7.0範囲までのネタバレ注意)

『 ひとまず、
  今日もお疲れさん!


3つの杯を合わせる音が響く。


アラハギーロの夜。
乾いた空を見上げれば、
すでに満天の星々が瞬いていた。

視線を戻せば、眼前には
火の側で回転する大きな鉄串に
幾重にも巻きつけられて
豪快に焼かれている肉、肉、肉…!

幾つかの調味料、
そして様々な香辛料に漬け込まれた
奴らの焼ける匂いに、否が応でも鼻腔をくすぐられ…たちまち我が腹は悲鳴を上げ、
双眸には爛々と焔が灯るのだった。


…オアシスに ほど近い場所にある
この大衆食堂は、日が落ちて尚、
地元の人達のみならず…我々のような旅の冒険者や、『バトルロード』帰りの
まもの使い達で賑わっていた。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 よっしゃあ、いっただっきまーす!


…なんて。
ノリでフォークやナイフを
取り出しちゃあ みたが…

焼けた肉はササッとスライスされ、
お好みの具材と共に、
平たい生地のパンで挟んだり
ロールしたりして、がぶっと かぶり付くのが、
アラハチックな頂き方らしい。

試しに一つ作って、
仲間の魔族に寄越してみる。


『 あ!あたしの、
  そこの豆のコロッケも入れて!

『 ほいよう。


…続いて勢い良く挙手するウェディの要求に、
おれは苦笑いで応えた。


☆    ☆    ☆ ☆   ☆   ☆


『 んー!おーいひ~っ♪

『 ふん、悪くねぇ…


豪快に頬張って、満面の笑みのエスタータ。

ツキモリも余程腹が減っていたか、
言葉とは裏腹に あっという間にたいらげて、
次にパンに挟む物を物色し始めた。

おれもとりあえず、自分用のを一つ作って
一気に かぶり付く。


『 うむ…うまい!


味もさる事ながら、
口いっぱいに広がった後、スッと鼻に抜けてゆく
このエキゾチックな香り。

故郷のオーグリードにも似たような肉料理は
幾つかあるが…香辛料の違いで 
こうも異国情緒を感じるものか、と…
改めて、己が異邦人である事に染み入ってみたり。

ともあれ…


『 しっかり食っておかないとな。
  明日からは またちょっとした旅になる。

『 隊商を護衛して、
  エテーネ王国とやらに行くんだろ?
  大して儲からなさそうな仕事だ。


仏頂面のまま料理を頬張る魔族に、
おれは杯を傾けながらニヤリと笑ってみせた。


『 ま、護衛の仕事はオマケみたいなもんさ。
  エテーネに行く『ついで』のな。


『 ふふーコレよ、お目当ては!


続いてエスタータが、どこで手に入れてきたか…
一枚のチラシを取り出して、魔族の眼前に差し出す。ツキモリは、元々鋭い目を更に皿の様にして
それを眺めた。


 『 あん?

  『エテーネに来てーネ!
   エテーネ王国、お披露目式典』だ…?

   んだコレ…



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 近く、エテーネ王国で、
  諸王国の要人達を招いて、
  大々的な式典をやるらしいんだ。

『 お披露目式典…
  エテーネ王国とやらは、アレか?
  新興国家か何かなのか?


ツキモリの鋭いツッコミに、
おれと吟遊詩人は微妙な表情で顔を見合わせる。


『 い、いや…?
  五千年前に栄えた古代王国が…?
  な、なんか…?

『 時空をこえて?最近?
  大きな島ごと?転移?
  してきた?ってかんじ…?

『 …ハァ…
  疑問符だらけじゃねーか…
  
  アストルティアじゃ、島やら国やら
  突然湧いて出て来んのかよ…


…いつも通りの呆れ顔のツキモリに、
『エックスさん絡みの案件だ』と伝えると…

スッと諦め顔になって、
それ以上は追求してこなかった。


『 と、ともかくだ。
  おそらく現地は、軽くお祭り騒ぎになるはず。

  おれ達がシャイニーメロンを運ぶように、
  人も、モノも…きっと大きく動く。

  そうと来りゃ、でっかい冒険話にも 
  ありつけるかもしれん。

『 吟遊詩人も稼ぎ時ってもんよー♪
  エテーネの歴史も勉強しとかないとだ。

『 ふぅん…




☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 それに…式典じゃ、広場で
  美人の王女様が演説するって話だ。

  きっとその日は、
  世界史に刻まれるような記念日になる。
  そんなのに立ち会えるだなんて、
  そうそう無い機会だぜ。


杯を突き上げて、おれは力説する。
だが…
  

『 なるほど、ミーハーか。

『 あっはは!そうだね!


笑うウェディ。
そして つまらなそうな顔のまま
豆のコロッケを つまむ魔族を前に、
おれは何も言い返せなかったのだった。


『 ぐ、ぐぬぅ…!


~つづく~
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