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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

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ザラターンの冒険日誌

2024-10-19 23:16:02.0 2024-10-20 10:46:23.0テーマ:その他

砂の記憶(5)(ver7.0までのネタバレ注意)

『 わわわ!す、すみません!
  未知の錬金技術を前にして、
  つい我を忘れて…!


…結局、錬金術師のアレナが
『こちら側』に戻って来たのは、
やや猫舌の おれが丁度、
カップに注がれた茶を
ゆっくりと飲み干し終えた頃だった。


『 いやあ、お構いなく。
  難しい事は おれには分からんが、
  何か発見が あったんなら良かったよ。

『 はい!ツボ錬金…
  すごく興味深い技術でした!
  貴重な機会をありがとうございます!

『 はは!好きなんだな、錬金術。


そう言って笑う おれに 剣を返しながら、
アレナは照れたような、少し困ったような顔で
微笑んだ。


『 あ、あはは…そうですね!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 私には…
  これしか取り柄もないですし。


その微笑みの中に、なんだか
一抹の寂しさのようなものも感じ、
おれは それが少しだけ気になったが…

おれが次にかけるべき言葉を探している間に、
彼女はパッと明るい顔になって、
ポンと両手を打つのだった。


『 そうだ!
  先ほどのお詫びとお礼も兼ねて、
  エテーネ王国の錬金術をお見せしますよ!

『 う、うん…?おお?

『 私達が錬金術に使うのは…
  ツボでも、ランプでも無く!
  『コレ』ですッ!!


アレナが、先程と打って変わって
自信に満ちた顔で、
勢い良く部屋の隅の棚を指差す。
その棚の上には…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 コイツは…釜?

『 はいその通り!これは
 【 錬金釜 】と呼ばれるものでして。
 私達は、コレを用いて錬金術を行うのです!

『 釜錬金ってわけか!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 私達の錬金術はですね…
  ツボ錬金のように、物質から
  チカラだけを錬成、抽出するのではなく…

  物質そのものを、別の物質に
  『変質』させる術なのです!

  それは例えば、地中の鉱物が、
  気の遠くなるような長い年月をかけて、
  自然に磨きあげられ貴金属に昇華する…

  『その工程と原理』を人為的に再現し、
  劇的に早い時間で錬成したりするような!


…早口で説明しながら、アレナは棚に並んだ
様々な素材や、フラスコに入った液体などを
テキパキと手に取って、錬金釜へと投入し始めた。

その鮮やかな手並みは、
先程、路地で盛大に すっ転んでいた彼女からは
想像できない程である。

肝心の錬金術の説明の半分ほどは、
おれには理解が追いついていかなかったが…

まあ、素人は黙って
仕上げを御覧じるとしようか。


『 さあっ…!
  これより最終工程に移ります…!


様々な物質が入り混じり、カタカタと蓋が揺れる
釜に、何かの呪文を詠唱しながら、
練り上げた魔力を投入するアレナ。


『 むむむ…!変質せよッ!!


掛け声から程なくして、
錬金釜から眩い光が漏れ出してくる。


『 うおっ、眩しっ…!?


…そして、その光が収まった頃、
釜の蓋は、自然にパカリと外れたのだった。


『 うん、無事完成です!


釜の中からアレナが取り出したのは…
手のひらに収まるサイズの、小さな
【 砂時計 】だった。


『 こいつは…砂時計だよな?
  それに、このデザイン…

『 ふふふ、これはですね、キィンベルの象徴、
  【 永久時環 】を模した、
  ミニチュアの砂時計なんです。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 ああー!
  どっかで見たと思ったら、
  広場にあった、でっかいモニュメント!

『 ですです!
  まぁ…私のウデでは、細かい所まで
  再現できてないんですが…

『 いやいや…!?
  こんな事ができるとは凄いなアレナ!
  凄いな釜錬金!!

『 そうです…か?
  ふへへ…♪


アレナは手に持ったその砂時計を、
『お土産にでもなれば』と、
おずおずと差し出してきた。


『 おお、くれるのかい!?
  ありがとう!!
  エテーネに来た良い記念になるよ!

『 はい!
  エテーネ王国へようこそ!


これは良い物を頂いた。
上機嫌で砂時計を逆さにして、
サラサラと流れ落ちる砂を見つめる。

…と同時に『砂時計』という言葉から、
おれは、仲間達を待たせているかもしれない事を
思い出したのだった。


『 はっ…やっべぇ!
  そういや道草くってる場合じゃなかった!

  慌ただしくて悪いけど、
  時にアレナ…
  この街の地図とか、もし持ってたら
  少し見せてくれないか?

『 はい?地図、ですか?

『 ああ、自慢じゃないが
  おれは今…

  迷子なんだッ!!

『 ま、迷子!!


~つづく~
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