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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 136

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ザラターンの冒険日誌

2025-03-01 22:51:08.0 2025-03-01 22:56:12.0テーマ:その他

ビジター(6)(※ver7.1までのネタバレ注意)

沈黙のバカン山道。
吹きぬける木枯らしに、
岩肌から逞しく咲く野花たちが揺れる。


『 つまり…だ。


おれは力無くその場に突っ伏した。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 …アレか。
  君こそが主人公…
  『異世界からの訪問者』で…

  それに驚く おれ達は、
  君を迎える大衆でしかなかった、と…
  そういう事か、少年…?


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 あの…ご、ごめんなさい…?
  ちょっと何を言ってるか…

『 あ、いーのいーの。
  この緑のは ほっといて。

『 それについちゃ同感だ。
  無駄に ややこしくなる。

『 うぬゥッ…


我が問いに、困惑を極めた様子の少年。
それを見た仲間達の容赦無き一言が
背中に突き刺さる。
いやはや ぐうの音も出ない。


『 で…どうなんだ?

  お前は実際、異世界…
  『とこしえのゆりかご』とやらから
  やって来たのか?


腕を組み、半信半疑の目で
青髪の少年を見据えるツキモリ。

少年は困った表情のまま少し
思案した様子だったが…
その後、開き直ったように後ろ手に頭を掻いた。


『 うーん、よく分からない!

『 わからない?


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 実は…無いんだ、オレ。
  【 記憶 】が。


  『『『  えっ!!? 』』』


またしても予想だにしていなかった解答に
驚く一同。おれもつい立ち上がった。


『 気が付いたら この辺りに倒れててさ…
  フラフラしてたら さっきの魔物に
  絡まれて。あとはもう、無我夢中。

『 それって、記憶喪失…ってやつ?

『 うん多分…記憶喪失ってやつ。

『 なんだと…


…固まる おれ達。
再び沈黙の時間が訪れていたのを、
同じく再びの木枯らしが知らせてくる。

我に帰って、おれは止まってしまっていた
思考回路に急いで火を入れた。


『 何か…思い出せる事はないか?
  例えば…そうだ、『名前』とか!

『 ああ!それなら分かるよ。


少年はその質問に、パッと明るい顔になる。


『 多分、オレの名前は
  【 クー 】! クーだ。


そう言って、少年…クーは
得意げに、持っている荷物を見せてくれた。

確かに。鞄や革鎧…果てには
旅に必要な備品に至るまで、
【クー】という文字の刺繍が施されている。


『 わ、ほんとだ!
  剣の鞘とかにまで!

『 まじめか。

『 はは、何にせよ
  『律儀な以前の自分』に感謝だな
  クー。

『 あはは、そうだね…


…その後ぽつぽつと質問をしてみたが、
どうやらクーは、
他に己の事は覚えていないようだった。

解るのは、旅の荷物を見るにおそらく、
彼は おれ達と同じく、冒険稼業を生業に
していたのであろうという事。

記憶を失っていると言うが、
その言動は思いのほか しっかりしていて、
ほとんどの事柄に関して、
おれ達と共通の認識を持ち合わせていたという事。

ただやはり気になったのが…


『 やっぱ、『おれ達のような種族』は
  全然知らない気がするんだな?

『 うん…驚いて ごめん…

『 エルフもウェディもオーガも知らない…
  あ、じゃあさ、エルトナの高級料理
  『お寿司』とかも知らなかったり?

『 お、オスシ…?

『 僕は魔族だし、スシだろうが生魚は嫌いだ。
  焼くかミソ煮にしろ。

『 ツキモリには聞いてなーい。


…多くの共通認識の中で、おれ達
『5種族』の文化にだけは、彼は疎いようだった。

まあ、アストルティアにまだ慣れ切ってない
ツキモリも、その辺そこまでは変わらないのだが…
ともあれ。

こうなってしまえば
判断材料の一つにしかならないが、
本当に彼が異世界からの訪問者である可能性も、
まだ捨てきれない、というワケだ。


『 おい、どう思う…?

『 …さあな。記憶喪失の人と接した事無いし…
  何とも言えないな…

『 ま、クーが何者だって
  あたし達の目的地は変わんないよ!


ようやく気を取り直したエスタータが、
勢い良く洞穴の入り口を指差した。


『 この先のバカンウグレ遺跡に行き!
  異世界に渡るのだー!

『 ったく。まだ警備を出し抜く策も
  決まってねェってのによ…

『 遺跡…!あんた達は遺跡に用があるのか?


それまでスシとかミソとか ぶつぶつ呟いていた
クーが突然、会話に割り込んでくる。
どうやら、遺跡という言葉に反応したようだ。


『 そうだが…どうかしたか?
  何か思い出した、とか?

『 違うんだ!
  逃げる時に多分そこ通ったんだけど、
  そこも今…魔物に襲われてる!

『 !? 』


~つづく~
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