【一周年記念・花火大会!・中編】
当日・・・21:40頃、
若様からチャットルームに招待された。
スタッフの数名は、すでにラーディス王島に集結しつつあったので、とりあえずはおれも、現場に向かうことにする。
この日のために、若様からスタッフに配布された、
【打ち上げ花火】数十発と、
【レンタル衣装無料券】を、タンスから引っ張り出す。
メギストリスで、本日のスタッフの正装である、
ロングタキシードをレンタルした後、
おれは玄竜(←ドルボード)を駆って島へ向かった。
スタッフが皆濃いので(おれ以外)、
チャットルーム内は、早くもカオスの様相だ。
この状況はすでに慣れっこなので、気にとめるほどでもない。
22:00~
おさむさん主催のイベント、
【手つなぎ会】
(※ ↑浜辺に集まった人々で手をつないで和む、ただそれだけの会)
が、開始される。
時を同じく、運営スタッフも、
一般のお客に向けた、打ち上げ花火の配布の準備に取りかかった。
おさむさんのイベント目当てでやってきた人や、
スタッフと旧知の人たちが、挨拶がてら、ちらほらとやってくる。
ーーーチャットルームーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まつかぜさん 『【妹】が・・・』
まつかぜさん 『彼氏つれてきてる・・・(←ショック)』
まつかぜさん 『・・・』
まつかぜさん 『(彼を)・・・殺す?』
※ 皆で止めました。
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22:30~
なんか、雨が降っている。
お客もあまりやってこないので、配布用花火も余り気味のようだ。
う~むこの時間にこんなに暇で、大丈夫なんだろうか・・・
とか思ってた矢先、
時間がたつにつれて、観客が次々にやってくる。
嬉しいことに、その中には、
冒険日誌で知り合った人も多数いた。
いつの間にか、雨もやんでいる。
どうやら、心配は杞憂だったようだ。
数分のうちに、閑散としていた現場は、
多くの人たちで賑わい、
まさに祭り会場そのものになった。
知った顔と、軽い挨拶を交わして回っているうちに、
あっと言う間に開始時刻になってしまった。
『花火師はそろそろ整列!!』
チャットルームに、若様から、指示が飛ぶ。
おれは慌てて、ロングタキシードに袖を通し、
自らの持ち場である、浜辺の一角に走った。
スタッフそれぞれの持ち場に、
おさむさんが巧みに観客たちを誘導していく。
現場は、思ったより、カオスな空気ではない。
色々な催し物が重なった前回とは異なり、
今回は純粋に、花火を楽しみにしている方が多いのだろう。
実にスムーズに、観客たちは浜辺に移動してくれた。
黄昏時から、空は次第に、夕闇に染まってゆく。
いよいよだ。
道具カバンの花火を確認する。
空は晴れ渡り、星々が光っている。
準備は万端だ。
『Go Fire!!』
チャットルームに、ついに開始の合図が飛んだ。
~~~つづく~~~