あれは小学校2年生の頃、毎日一緒に家に帰る友達がいた。おそらく毎日2人で帰ってたから仲良くなっていったのだと思う。
普通放課後友達と遊ぶ場合、学校で「今日遊ぼう?」とか「みんなで何しょう?」とかアポを取るわけ。僕もそいつ以外と遊ぶときは例外なくアポを取ったし、取られてた。
しかし、彼だけは違って、毎日どちらかの家に遊びに行くのが当たり前。遊ぶ約束なんてしないんです、遊ぶ約束してなくても、当たり前のように遊びに行く。逆に遊べない時だけ、今日は無理って連絡くる。
お互いの家に行ってはスーパーファミコンでゲームをした。おそらく年間350日は遊んでた。
マリオワールド、ストリートファイターⅡ、ミュータントタートルズ、ファイナルファイト。2人のときもあれば、4人で、6人でって時もあったから、みんなで遊べる、アクションゲーム、格闘ゲームとかが多かった。お前の昇竜拳はやすぎーとか言ってたっけ。
順番にコントローラーを渡して、クリアするのに、アーでもないコーでもない。話しながら面をクリアしていく。
今のようにネット通信なんてないからみんなでゲームするには同じ空間にいる必要がある。時代の進歩を感じると同時に、みんなで相談してクリアに導く過程というのが、ゲームの本来の一番面白いところ(古い人間ですいません)がなくなった。
どのゲームにおいても、クリアするための最効率の方法がクリック一つで手に入る。これはこういくのがセオリー。
あの頃のあーでもこーでもワイワイしてた過程が削がれた。
このボスはこういう構成でこう戦う。今のドラクエ10はボスに勝って当たり前、変な装備で、変な立ち回りしようもんなら「地雷」と呼ばれるらしいです。
彼とはその後ドラクエ5とスーファミ版ドラクエ1、2で、共に進めた。
彼はそのあとFF4を始めた。小学生あるあるだけど、FF派とドラクエ派があった。ドラクエやってる人はFFやらない。FFやってる人はドラクエやらない。
今考えるとよくわからん理論。
彼はFF派の友達と遊ぶようになった。俺は実はFFやってみたかったけど、あなたはドラクエ派でしょ?っていう友達の空気をうまく読んでFFには手を出さなかった。
てかそんなソフトをポンポン買ってもらえなかった。
そんな彼との帰り道、前方に猫の糞を発見。
「ちょっと目を瞑って10歩歩いて」僕がいう
彼は純粋に歩く。
踏む~~~
糞を踏む~~~
キレる~~~
喧嘩する~~~
石投げられる~~~
翌日担任の先生に言ったようで、彼と俺が招集。
先生は言った
「うんこは運子、うんこを踏んだ君は運がついたんだよ」
彼は喜んでた。うんこを踏んで自分に運がついたのだと思ったのだろう。
怒ってた彼が収まって僕も一緒に喜んだ。
今となってはFFも3から12まではやりましたが。