再び過去の写真から、景色をめぐってみることにする。
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雲が流れ、時が流れる。夕日は雲海の彼方へ。空は夕焼けから青へとグラデーションを描いて移ろう。
ゲルト海峡の空を見上げると、時のめぐりを一枚絵におさめたような光景が広がっていた。
私がまだ、駆け出しのころの写真である。
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鮮やかに染まった夜空に南国の緑。神秘の月が浮かび、あたり一面に幻想的な景色が広がる。
旅人にぎわうジュレットと目と鼻の先のミューズ海岸が、光と闇の気まぐれで異界に変わるのは不思議なものだ。
その光景を見て、私は幼いころに聞いた聖剣の伝説を思い出した。
中でも、マナの妖精に導かれた6人の戦士たちの物語を。
アストルティアを生きる冒険者たちも、いずれは彼らのような伝説となるのだろうか……?
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一転、ここはドワチャッカのゴブル砂漠。
夕日を浴びて旅路を行くのはデザートゴースト。ゆたり、ゆたりとその歩みは緩やかだ。
果たしてどこを目指しているのやら。案外、愛と海のあるところ、かもしれない。