メギストリスを宵闇がつつむ。
深い夜の空気と、明るい桃色模様が重なり、照明は町を彩豊かに映し出す。
それは必ずしも順風満帆とはいえなかったプクランドの歴史を、陽気なプクリポたちがその毛皮の内側に包み込む姿を思わせた。
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ノートによるアルウェ王妃の死は、夫であるプーパッポン王と息子であるラグアス王子の間に大きな溝を作る結果となる。その溝が、奸賊の付け入る隙となった。
王に取り入った魔軍師イッドの暗躍により多くの犠牲が払われた。
そして王家の儀式を執り行う儀式の間も魔族により汚された。
パルカラス亡霊王は、フォステイルが命を賭した儀式により封印した悪霊だった。
儀式の間が汚されたことにより、封印は弱められ、先の騒動につながったというわけである。
パルカラス王国の疫病に端を発し、フォステイルの手で動き始めた運命の歯車は500年の時を超えてプクランド全土を支配し続けた。
我々はこの連鎖を閉じなければならない。
ラグアス王より依頼を受け、向かうはキラキラ風車塔。
幻影として蘇った魔軍師イッドが、そこに陣取っているはずである。