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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2014-10-30 23:32:56.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~マデ島探索記(2)

 結局、この日の我々の調査は、わずかに残された地上部分の探索にとどまった。それも開かずの扉に阻まれ、ほんの入り口程度の探索である。いずれこの扉をくぐる日も来るだろうか?  発見できた遺物のうち、目を引くものと言えば魔除けとして使われていたのであろう聖水、そして美しい輝きを放つ水晶だった。
 錬金術師たちの間で時の水晶と呼ばれる、高級な素材だ。その名の通り、生成には長い時が必要なのだという。
 久遠の時を経て生み出されたこの水晶はしかし、使われることなく古代文明の崩壊と共に瓦礫に埋もれ、今、再び長い年月を経て現代に発掘されたわけだ。

「なかなか趣深いとは思わんか?」

 名残惜し気にまとわりついた古代の土を布巾でふき取ると、リルリラに水晶を手渡す。

「まあ、そうかもね」

 エルフは小さな手のひらの上で水晶を転がした。彼女も錬金術師の端くれ。おそらく錬金術師ならではの感想を述べてくれることだろう。

「……そういうエピソードで色をつけたら普通より高く売れるかな?」

 ……現金なコメントをありがとう。
 どうも、これはロマンとは無縁な生き物らしい。  そんなやりとりをしていると、遺跡内を散歩……探索とは言うまい……していたソーラドーラが、何かを咥えて戻ってきた。

「どうした、ソラ」

 屈んで覗き込むと、それは小さな紙切れ、いやさカードか。
 嫌な予感がコメカミを走る。
 ひょっとすると、これは……。

「あー、アトラスくんだね、これは」

 ひょいと取り上げたのはリルリラ。予想通り、件の期限付きカードだ。
 大きなため息。まったく、ロンダルキアの連中はいつからこの仕事をしているんだ? この建物の住人たちも、お得意様だったのだろうか……。
 おそらく彼らも制限時間を恐れて、箱の中にしまいっぱなしにしていたのだろう。私の鞄の中の箱と同じようなものだ。
 時の彼方の人々に、思わぬ共感を覚える私であった。

「ミラージュが溺れ死んだら、その箱も100年ぐらい後に発掘されるかもね」

 リラが笑う。嫌なことを言うんじゃあない。苦い顔を返しながら私はカードを鞄に放り込んだ。
 人と魔族の意外なつながりを示すこのカードは、考古学的資料として重要な価値を持つ、かもしれないが、どうせ720時間後には消えてしまうカードだ。
 私の手に渡ったのが運の尽き、早めに使ってしまうとしよう。

 こうして遺跡の探索にもオチがつき……もとい、ひと段落つき、我々はその日の寝床を求めて人里へと向かった。
 こんな孤島にも人の営みはあるもので、住民たちは突然の来訪者である我々を快く受け入れてくれた。
 我々はこの島の唯一の宿泊施設に通される。

「うーん、ニガテな雰囲気」

 リルリラが頭を掻く。僧侶がそんなことを言っていいのか?
 建物を見上げる。
 島の岩盤と半ば一体化したその建築物は、孤島の修道院と呼ばれていた。
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